時代の空気(ニューマとか…) | KOBONBLOG

時代の空気(ニューマとか…)

おはようございます。

 

何やら今日は全国的に30℃を超えるような暑さになるとか。梅雨入りが待ち望まれます。

 

 

さて、今しがたwebチェックしておりまして、池田氏のブログを読みに行ったのですが、そこに次の記事がUPされていたのです。

 

 

 

 

(2024年06月12日)

【書評】
~増補 『革命的な、あまりに革命的な』 (ちくま学芸文庫)~
先日のNHKスペシャルは60年安保から連合赤軍までを「安保闘争」とくくり、あたかも一つの運動だったかのように描いていたが、これではあの時代はわからない。それを伝える本は意外に少ないが、本書はその気分をよく伝えている。

60年代後半の学生運動を「70年安保闘争」と呼ぶのは間違いで、最初はベトナム反戦運動だった。そのうち戦争の原因は資本主義だということになり、それを突き詰めると戦争をなくすために資本主義を打倒するという運動になった。打倒してどんな社会にするのかという目的はなく、暴れること自体が目的だった。

そのイデオロギーとして使われたのが、世界的にはフランクフルト学派の疎外論だった。資本主義が人間の本来あるべき姿をゆがめ、貧困や格差を生み出しているという理論は、大衆文化を批判する新左翼の理論的根拠になった。

日本の新左翼の教祖は吉本隆明だったが、思想的には無知蒙昧で影響を与えなかった。大きな思想的な影響を与えたのは廣松渉だった。これは奇妙なねじれで、廣松は疎外論を「人間中心主義」と批判して世に出た。これは当時ヨーロッパで流行していたレヴィ=ストロースやフーコーの構造主義と照応する知的ファッションだった。・・・<以下有料記事のため未読>

 

 

いやいやいや、下半分の哲学的背景事情についてはよく分からないのですが、前半の「昭和の時代の空気」についてはよく分かる話だったのです。

 

私は学生運動世代から少し遅れて生まれた世代ですので、60年安保闘争やそれ以降の学生運動華やかなりし頃の様子はほんまにちょびっとした空気感しか感じられていなかったのです。

 

ですが、子ども心に「何か違うんじゃないか??」という感覚はもっていたものなのです。

おそらくそれはウチの父親が「自民党支持」で「反野党」というスタンスでしたので、私もそういう父親からの影響を強く受けていたのだろうと思われるのです。(ただ兄は「僕は労働者だから社会党支持」というスタンスではあったのですが)

 

 

それはそうと、池田氏のご見解には首肯するのです。青字にした部分など鋭い分析だろうと。

 

そして何より、当時のマスコミがまたそういう学生運動や反政府活動を大いに支持していたということが大きいと思うのです。

朝日新聞など昔も今も変わらずに「反権力、反政府」です。

 

 

う~~む・・・、

後になって、今のこの2020年代中葉という時代を、人はどういう風に「まとめる」(総括する)のでしょうか・・・。

 

池田氏がかなり軽蔑的に呼ぶ「ネトウヨ」諸氏(私も半分がたその仲間に入っているのですが)が、今は「反グローバリズム」を掲げてずいぶん頑張っているのです。

 

おそらく池田氏などが酷評する百田尚樹氏や、あるいは酷評するまでではないのですが、反ワクチンを大いに主張する松田学氏、あるいはユーチューバーとして大いに影響力をもつ及川幸久氏、あるいはチャンネル桜の水島社長らが、今のネット言論界で「ネトウヨ」という括りで語られているのですが、それらの人たちが「反ワクチン」や「反グローバリズム」を掲げて運動しているのです。

 

私はそれらの人たちを決して軽んずるつもりはないのです。むしろシンパシーを感じるくらいなのです。

ですが池田氏は断固、「彼らネトウヨは分かっていない」と断じるのです。

 

 

う~~む・・・、

 

過去の時代を総括する意味では、私は池田氏の慧眼を凄いと思っているのです。

ですが、今の時代を総括する意味では、私は池田氏の見立てに少々異議をも申し立てたいのです。

 

「ネトウヨ系諸氏を、少々軽んじすぎていやしませんか・・・」と。

 

確かに、確かにネトウヨ系諸氏は「きわめて陰謀論に近しい」ところにいるのです。

 

もちろん、上念氏やKAZUYA氏、奥山氏などが断じるように「フランクフルト銃撃戦」だとか「ドミニオン集計器疑惑」などを「あった」とするQアノン系の主張を、今の時代に「それは確かなことだった」と主張するのは陰謀論として捨てられなければならない話であったにしても、だからといって「2020年大統領選では大規模不正はなかった、それは陰謀論だ」と総括するのは違うのでないかと思うのです。(私も確かに「一部やられていた」ことを認めるのですが)

 

ですが、「反ワクチン」は別としまして、アメリカ民主党中心の、あるいはヨーロッパEU中心の「西側のメインストリーム政策」が、「それはグローバリズムでヨクナイ!」とするネトウヨ系諸氏のご主張は、「一理ある」と私には思えているのです。

 

しかしメインストリームメディアはそういう動きを「極右」と呼ぶのです。

池田氏はそういう主張を「ネトウヨ」と呼ぶのです。

 

 

う~~む・・・、

 

私が最大級に敬意を払う知性である池田信夫氏ではありますが、ことこの件では、ちょいと「ネトウヨを軽蔑し過ぎじゃないですか」と申し上げたいのです。

 

 

いやいや、ご紹介まで。

 

ではでは。