「鈍感力」の良し悪し・・・ | KOBONBLOG

「鈍感力」の良し悪し・・・

お疲れ様です。

今日もなかなかの好天気に恵まれまして有り難いのです。

 

 



はてさて「裏金問題」がますます大きな問題化してきておりまして、テレビのワイドショーでも本格的にとり上げ始めているのです。

自民党の安倍派が窮地に陥っているのと同じように、岸田政権もまた窮地に陥っているのです。

私は基本的にこれまでずっと「保守系政党支持」のスタンスでおりまして、最近の選挙では玉木さんの国民民主党に票を入れたりもしているのですが、でも50年近くも自民党に票を入れてきているのです。

特段に自民党を積極的に支持する理由などはなく、要するに「野党には入れられない」という消極的理由での支持だった訳ですので、今回こうして自民党が国民からの支持を失って大揺れになることは、それが次の新しい政治シーンに移って行く上では、イイことかもしれない、という観点からはこれを危機的なマイナス事案としては受け止めていないのです。(そもそも私は「政党政治そのもの」を否定する見方ですので)

ただ、そういうプラスに繋がるような動きになればいいのですが、そうではなくて単に「国政が大混乱するだけ」というマイナスばかりが多い事態になるのであれば、それはよろしくないことであるとは思っているのです。
何故といって、とにかくこの「裏金問題」については、それ自体はほんまにどうということのない「つまらない事案」でしかないのですから。

ただ一つには、これが新しく発足した「日本保守党」にとっては大きな追い風になることは間違いないだろうと思うのです。ただ、それが「大きなプラスの方向」に繋がる動きなのか、そうではなく、むしろ混乱要因にしかならないようなマイナス方向に寄与してしまうのか、それの見極めは難しいでのないかと思えるのです。
(私個人としましては、心情的には「応援している」のですが、実際的には「それほど期待はしていない・・・」というスタンスですので、どっちでもいいのですが)



またもう一つ、果たして「岸田首相という人物」をどう見るかということにつきましては、私はこれまた「???」を付けたまま、(果たしてどうなんだろうなぁ・・・)と首を捻って見守っているのです。

というのも、私は岸田首相を個人としては、応援している訳でも否定的に見ている訳でもなく、中立的スタンスで見ておりまして、ただ日本の国際社会におけるポジションを優位に保つという観点だけから、「できるだけ長く首相に留まってもらいたい」という希望はあるのです。

なのでここで安易に政権を投げ出したり、ハチャメチャな振る舞いをしてもらう訳にいきませんので、できるだけ賢明にして冷静な戦略的判断をしてもらいたいと思っているのです。

ただ、そういうことのできる人物であるのか、ないのか・・・。
そして何より重要重大なポイントが、「運がイイのか悪いのか」ということなのです。


これがどうにも見定め難い人物でありまして、どうなんでしょうか、岸田さん・・・。

今回、今年中に解散しておけば遥かに優位な政治状況を築けていただろうに、どういう訳か岸田氏は解散を選ばず、むしろこうして窮地に追い込まれるような事態を招いてしまったのです。これは果たして運がイイのか悪いのか・・・。

(私個人としましては、解散しなかったのを良き決断だと思っているのですが、評論家諸氏は「するべきであった」と見なしているのです)

ただ、岸田首相を良く知る人間がいうには、「岸田さんは良い意味で鈍感力が凄い」と。
鈍感力、確かにこれは良い面と悪い面がある訳でして、政治家には時として鈍感力も必要なのです。「気を見るに敏」という資質も重要ではありますが、どちらかというなら、大物はそれより鈍感力の方こそが必要とされるような気がするのです。
今回、「今年中の解散を決断しなかった」ことが、果たして「吉」と出るのか「凶」と出るのか、今の時点ではまだなんとも言えないような気がするのです。

果たして『塞翁が馬』的な「大運」の持ち主なのか、それとも「単なる鈍感なだけの人物」なのか、もう少し長い目で見る必要があるかと、そう思っているのです。
いずれにしても、岸田さんは安倍さんのような「確かな国家観、明確な政治理念」をお持ちでないようなことでありまして、大方の評価は「権力欲だけある性格の良い小物」的な評価が一般的なようですので、もちろん「そうかもしれない」のですが・・・。

いずれにしても、私は現時点では「政権を投げ出す」必要はないだろうと思っていまして、どれだけ国民からの支持率が下落したとしても、それには鈍感力で対応してもらって、できれば来年秋の総裁選も乗り切って、6年くらいはしっかり首相として頑張ってもらいたいと思っているのです。それが大局的にはもっとも国益に叶う、あるべき姿であろうと思っているのです。


いやいやいや、どうなんでしょうか、これからまた1週間ほど、政治状況は大揺れ、大揉めの事態になって行くのでしょうが、はてさてどういう風に収まって行くのか行かないのか・・・、見ものです・・・。





話は替わるのですが、ご紹介したい記事がありまして、




◆東洋経済ONLINE◆

~攻撃対象を見つけ罰することに快感を覚える~

(中野 信子 : 脳科学者 2020/04/27)
 芸能人、著名人の不倫報道の中でよく聞かれるのが「許せない」という言葉です。「家族を裏切るなんて許せない」「清純派だと思っていたのに許せない」など、対象者への怒りや憎しみの感情がたくさんの「許せない」を生み出しています。
 もちろん、不倫は法律上してはいけないことですし、もし自分や自分の近しい人が何らかの被害を受けたのであれば、憤りや怒りが湧くのは当然でしょう。
 しかし、自分や自分の身近な人が直接不利益を受けたわけではなく、当事者と関係があるわけでもないのに、強い怒りや憎しみの感情が湧き、知りもしない相手に非常に攻撃的な言葉を浴びせ、完膚なきまでに叩きのめさずにはいられなくなってしまうというのは、「許せない」が暴走してしまっている状態です。われわれは誰しも、このような状態にいとも簡単に陥ってしまう性質を持っています。

■「正義の制裁」を加えるとドーパミンが放出
 拙著『人は、なぜ他人を許せないのか?』でも詳しく解説していますが、人の脳は、裏切り者や社会のルールから外れた人といった、わかりやすい攻撃対象を見つけ、罰することに快感を覚えるようにできています。
 他人に「正義の制裁」を加えると、脳の快楽中枢が刺激され、快楽物質であるドーパミンが放出されます。この快楽にはまってしまうと簡単には抜け出せなくなってしまい、罰する対象を常に探し求め、決して人を許せないようになるのです。
 こうした状態を、私は正義に溺れてしまった中毒状態、いわば「正義中毒」と呼ぼうと思います。この認知構造は、依存症とほとんど同じだからです。
 この「正義中毒」は、危機的な状況になればなるほど、盛り上がりやすい素地ができます。現在は新型コロナウイルスの蔓延と同時に、世界恐慌というべき側面になってきていますが、「正義中毒」の現象がさらに強く起きてくると思います。
<以下略>

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たまに読みに行く藤北桃翠氏のブログで教えられまして。


 

2023年12月14日(木) 





いや、なかなか良記事でしたので。

ご紹介まで。


ではでは。