下関・広島地区のJR山陽本線で長年主力だった115系近郊形電車は、かつて多くのバリエーションが見られました。0・1000・2000の各番台で組まれたC-14編成も特徴的で、張り上げ屋根+原形窓だったクハ115-219が注目されました。

 

 

2011年秋、下関の留置線で休むクハ115-219。張り上げ屋根ながら前面と側面の窓がノーマルな異端車でした。左は当時下関に配置されていた117系C-104編成のクハ116-302

 

 

 

クハ115-219は1969年に登場し東北本線などを走った後、長く岡山地区で活躍していました。2000年に張り上げ屋根にリニューアルされましたが、屋根部分以外の体質改善工事メニューはほぼ省略されました。

 

そのためクハ115-622と同様に前面・側面窓が通常のまま残り、国鉄JR折衷の異端車として注目されました。両車は下関には2001年に転属してきました。

 

 

瀬戸内色時代の115系C-14編成。最後尾のクハ115-219のみ車体形状が異なっています(架線柱もあって分かりづらいですが…)

 

 

 

下関総合車両所運用検修センターの115系C-14編成は、前述のクハ115-219を組み込んだ4両編成で、2004年頃からは、中間車のユニットが2000番台のモハ115・114-2014、上り方先頭車が1000番台のクハ1151113で組成された「個性派」でした。

 

下関・広島地区の山陽本線では、国鉄末期の短編成化による組み替えで、多くの115系先頭車化改造車が生まれました。それらは227系投入の頃まで活躍し、特に下関に集中配置された晩年は沿線のファンの注目を集めました。

 

私個人はクハ115-219を記録していなかったと思い込んでいましたが、先日写真を整理していて本稿1枚目を発見しました。

 

115系の珍車たちが最後の活躍をしていた頃、仕事や子育てに追われていましたが、もうちょっと撮っておけば…と改めて思います。

 

 

※本稿公開時、C-14編成の上り方先頭車についての記述にミスがあり、正しい車番に修正しました

 

 

※本稿の写真ではクハ115-219の側面を紹介できませんでした。似たような車体形状だったクハ115-622は以下にまとめています