山口・広島地区の非電化路線で活躍するJR西日本下関総合車両所新山口支所のキハ40系。このほど検査を終えたキハ47 38は、車体前面のKE53ジャンパ栓納めなど不要な装備を撤去した新たな形態になりました。他の車両とも比べてみました。

 

 

6月4日に出場試運転を行うキハ47 38。前位2位側(運転席側)のジャンパ栓納めとそのくぼみがなくなり、シンプルな外観に変わりました=幡生駅付近

 

 

 

下関総合車両所本所(幡生)を出場したキハ47 38を見てまず目を引くのは、前位2位側にあったKE53ジャンパ栓納めが撤去され、そのくぼみが埋められた点です。


ジャンパ連結器は車両の制御回路などをつなぐものですが、近年のキハ40系は1位側にあるKE93に集約されているようです。

 

1位側にあった放送回路用KE66ジャンパ連結器も撤去されました。細いケーブルですが、気動車の配線として意外にアクセントになっていました。スカート部の他のジャンパ連結器も整理されているように見えました。

 

 

キハ47 38の前面下部。スカート周辺のジャンパ連結器も整理されています

 

 

キハ47 38の後位。こちらもすっきりしています

 

 

 

国鉄形気動車としては新しい部類のキハ40系ですが、昭和50年代の登場当初は古い形式も残っていて、ジャンパ連結器もそれらとの併結が考慮された構成になっていました。近年はそのような制約がなく、機器の集約が進んでいるようです。

 


山口・広島地区では依然主力のキハ47形。日常的に見かけるせいか、私は意外とノーマークで、特に難しそうなジャンパ連結器には目を向けていませんでした。

 

しかし、キハ40系の歴史とジャンパ連結器の変遷は切り離せないようで、今後はもうちょっと勉強したいと思います。

 

 

【参考】今年1月に出場したキハ47 109。前位2位側のジャンパ栓納めとくぼみのほか、1位側にはKE66のケーブルも見られます。スカート中央部の装備も今回のキハ47 38と異なります

 

 

【参考】6月4日撮影のキハ47 1100。車体にKE93の太いケーブルが見られます

 

 

 

今回のキハ47 38は外観上の大きな変化となりました。国鉄形気動車らしからぬ?シンプルさは見慣れませんが、今後幡生を出場するキハ40系は順次このスタイルになるかもしれません。

 

車齢45年を超えてもさらに「進化」を続ける同系。まだまだ活躍は続きそうです。