東海道・山陽本線の貨物列車が九州へ向かう際、電気機関車の付け替えを行う幡生操車場(山口県下関市)。それらの線路をまたぐ都市計画道路武久幡生本町線が2月23日に全面開通しました。鉄道ファンとしては気になる「新撮影地」を訪れてみました。

 

 

幡生操車場をまたぐ武久幡生橋から見るEH500-48けん引の貨物列車2082レ

 

 

 

 

都市計画道路武久幡生本町線は、約20年の工期を経て完成した市道。今回新たに開通したのは2期工事の180㍍分で、2021年5月の5日間には、夜22時以降に通過する山陽、山陰本線の列車を運休するなどして架橋されました。

 

 

都市計画道路武久幡生本町線の武久幡生橋。山陽本線の9本の線路をまたぎます

 

 

 

 

武久幡生橋はJR幡生駅から下関駅方面へ線路に沿って約500㍍進むとあります。片側1車線の外側それぞれに歩道があり、下り列車と上り列車の両方が撮れます。線路をまたぐ部分には金網が設置されています。

 

 

武久幡生橋の歩道。道幅が広いため通行人を妨げることなく撮影できるように思います(クルマを含めてこちらへの視線は何となく気になりますが…)

 

 

 

 

私が訪れたのは晴れた日の午前で、この付近の山陽本線は南北に走っているため上り列車を撮るのは逆光でした。下り列車も右端の本線は日陰になっていました。

 

また、武久幡生橋は山陽本線の架線柱の間に架橋されたため、それらが手前にあって撮りにくく感じました。元々ごちゃごちゃしているため、列車自体をきれいに撮るには不向きのようです。

 

 

武久幡生橋の歩道から見る幡生駅方面。反対側の歩道も含め架線柱が目立ちます

 

 

橋の途中から撮った115系瀬戸内色の下り普通列車。障害物が多くきれいな写真は望めません

 

 

EF210-141けん引の福山通運の貨物列車57レ。橋のたもとから撮ると光線状態は良さそうです。手前は下り本線

 

 

金網越しですが真上からのアングルは新鮮で、コンテナなどの細部は観察できます

 

 

幡生操車場に到着したEH500-48けん引の貨物列車2082レ(下関駅側の歩道から)。手前は上り本線で、逆光ですが武久幡生橋では一番良さげなアングルです

 

 

115系瀬戸内色の上り普通列車を別角度から。今回はちょっと立ち寄っただけで探せませんでしたが、望遠レンズを使って面白い絵になるポイントがあるかもしれません

 

 

 

一方、九州方面からの上りの貨物列車は武久幡生橋付近に停車して、交直流電気機関車EH500形から直流のEF210形に付け替えます。制約はありますが、機関車の入れ換え自体は見ることができます。

 

 

2082レから切り離されるEH500-48

 

 

幡生駅方面に向かうEH500-48

 

 

入れ替わりで待機していたEF210-317が到着

 

 

 

 

武久幡生橋は「どんな写真が撮れるかな」と数年前から気になっていました。しかし実際に開通して訪れてみると障害物が多く、私には「難関」でした。

 

多くの人が訪れる好撮影地ではないと思いますが、それでも新しい角度から眺めるのは楽しく感じます。撮り方を工夫すればいつもと違った幡生操車場が撮れるかもしれません。

 

 

下関駅方面を眺める