JR西日本下関総合車両所を一般公開する「鉄道ふれあいフェスタ2023」が鉄道の日の10月14日開かれ、多くの鉄道ファンや家族連れでにぎわいました。外観が補修されきれいになった旧型国電クモハ42001も展示されました。

 

 

 

 

きれいな姿となった「至宝」クモハ42001。車内公開はなく下関総合車両所のシンボルとして展示されているような雰囲気でした。今年初め頃は傷んでいる様子が敷地外からも分かり心配されていましたが、ご覧のとおり補修されたようです

 

 

 

2019年以来4年ぶりの開催となった「鉄道ふれあいフェスタ」。今回はこれまでの車体つり上げ実演やお絵かき列車などがあった一方、EF65形電気機関車などの車両展示はなく、見学できる範囲も縮小されていました。

 

新型コロナウイルス禍を経て新たに始まった鉄道ファン向け有料撮影会との兼ね合いがあり、ふれあいフェスタはファミリー層を中心に鉄道に親しむ目的が強くなった印象です。それでも、私のようなファンも楽しめる展示がいくつかありました。

 

 

 

 

個人的に一番うれしかったのは、クモハ42形の隣に置かれていたDT10形台車。今年2月に惜しくも解体されたクモハ11117で使われていたものです。100年近く前に製造されただけあって、各部の重厚でレトロなデザインにびっくりします。きれいな状態にされており、クモハ11形の「形見」として保管されると思われます。電車としての姿は失われましたが、こうして一部でも残ったのは良かったと思います

 

 

 

 

 

広島地区で活躍する227系0番台も展示。入場中のA20編成の座席などを撤去した状態を見学できました

 

 

 

おなじみの車体つり上げ実演。今回はキハ47 190がその役目を担いました

 

 

 

こちらも恒例の「お絵かき列車」。どの車両になるか注目されていましたが(117系を期待する人が多かったようですが)、今回は廃車回送されたばかりの岡山の113系B-11編成が担当しました。子どもたちの絵に混ざって、鉄道ファンの惜別メッセージも多く見られました

 

 

 

 

EF65PF形の展示はありませんでしたが、ブルートレインのヘッドマークはいつもどおりありました。実物を間近で見られる貴重な機会。こちらは私を含めて中高年に人気だった印象でした

 

 

 

久しぶりに開かれた「鉄道ふれあいフェスタ」。JR西日本の職員の方から以前「地域住民の方や子どもたちに鉄道を理解してもらうためのイベントにしたい」とお聞きしたことがありました。私も子どもが小さいころは何度か連れて行って社会勉強させましたが、今回のイベント再開はうれしく思いました。

 

山口県など地方の移動手段はマイカーが主で、子どもたちが日常的に鉄道に親しむ機会は少ない気がします。「鉄道ふれあいフェスタ」のようなイベントはその意味でも貴重で(職業体験はだいぶ高額でちょっと…ですが)、今後も有料撮影会とうまくすみ分ける形で続けてほしいとと願っています。