かつてJR東京駅を夕方から夜にかけて出発していたブルートレイン。2000年代の寝台特急「あさかぜ」「富士・はやぶさ」の回送は、EF65PF形が担当。2006年3月までは「出雲」のヘッドマーク姿も見られ、10番線ホームの神田方では、ちょっとした撮影会になっていました。

 

 

東京駅10番線の神田方で待機するEF65 1108。このあと寝台特急「出雲」のけん引機となるため既にヘッドマークが掲出されていました。「富士・はやぶさ」発車後に空いた線路を使って機回しされますが、それまでは鉄道ファンにとって撮影タイムでした=2006年

 

 

 

東京駅は1980年代後半に東北新幹線ホームの増設工事が本格化すると、ブルトレの電気機関車を列車の前後に付け替えるための機回し線(11番線)が廃止されました。そのため効率化が必要となり、品川の車両基地からの回送列車は、基本的に一つ後に出発するブルトレの機関車がけん引していました。

 

 

「富士・はやぶさ」を回送してきたEF65 1109。私は乗車前、けん引機のEF66形は下関到着時にゆっくり撮れるので、東京駅では「出雲」のEF65PF形ばかりにカメラを向けていました=2005年

 

 

 

私のように本州の端っこに暮らしていると、元東京機関区のEF65PF形を見る機会はこの頃ほとんどありませんでした。この「出雲」のヘッドマークを掲出した回送の機関車は、当時ブルトレ乗車前の一番の楽しみでした。

 

 

 

 

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