JRにおける現役最後の旧型国電として、2003年まで小野田線本山支線などを走っていたクモハ42001。引退後は車籍を残したまま下関総合車両所で保管されています。1933年生まれの貴重な車両ですが、近年は屋外で留置されているようで車体の色あせが目立っています。

(※本稿は2023年1月末時点のものです。外観補修後の同年10月時点の様子は、末尾に追加した写真をご覧ください)

 

 

車両所近くの道路から見たクモハ42001。ぶどう色2号に塗られた車体は引き締まった印象でしたが、近年は全体的に色あせが進行しています

 

 

同じく屋外留置で傷んでいるクモハ11117ほどではありませんが、クモハ42001の車体にも錆びや塗装が剝落した個所が見られます

 

 

少し離れた位置からですが、全体を見るとこのような感じです。2扉間に狭い窓が並ぶデザインは整っていて、往年の京阪神地区や首都圏での活躍シーンがしのばれます

 

 

 

以下の写真は下関総合車両所公開時に撮影した過去のクモハ42001です。外観比較のため載せてみました。

 

2015年10月。この頃は車体の色あせがほとんど見られません。車内も自由に見学できました

 

 

2015年10月。この記事の2、3枚目の写真で確認できるドア付近の塗装の剝落は、この頃にはありませんでした

 

 

2013年10月、現役を退いて10年たった頃ですが車体はきれいで、隣にちょっと写っている色あせたクモハ11117との差は顕著です

 

 

 

以前の公開時に、まだ小さかったウチの子どもを連れて行ったことがあり、クモハ42001のことを「チョコ電車!」と言って喜んでいましたが、現在は食品に例えるとチョコレートというより薄めたココアのような雰囲気です。

 

 

本来なら博物館に収蔵されるはずの貴重なクモハ42001。当初、屋内保管と聞いて「至宝として大切にされているな」と安心していましたが、いつの頃からか外で見かけるようになりました。部外者なので理由は分かりませんが、最新型227系の検修設備が増えた影響もあるのでしょうか…。色あせた状態でたたずむ古豪を見ていると、状態が悪そうなクモハ11117と同様、ちょっと心配になります。

 

 

(現況を紹介した写真は2023年1月末撮影)

 

 

 

【追記】

屋外留置されていたクモハ42001ですが、その後外観の補修が行われ、きれいになった姿でイベント時などに公開されています。以下に下関総合車両所で10月14日に開かれた「鉄道ふれあいフェスタ2023」で展示された様子を掲載しておきます(2023.10.16)

 

 

 

 

 

 

 

 

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