SLやまぐち号の始発、JR小郡駅(現新山口駅)。1988(昭和63)年、いつものように1番線への据え付けを待っていると、当時寝台特急などで活躍していた下関運転所のEF65 1094が12系レトロ客車をけん引して入線してきました。

 

 

SLやまぐち号のレトロ客車をホームに据え付けるEF65 1094

 

 

 

普段は小郡運転区(現下関総合車両所新山口支所)に常駐するDE10 1514が入換機になっているのですが、この日はたまたま小郡に来ていたEF65PF形が登場しました。理由は分かりませんが、間合い運用のような形でした。

 

 

 

1094号機はレトロ客車を据え付けるとサッと1番線から引っ込み、代わって「主役」の蒸気機関車C57形1号機とC56形160号機が出てきました

 

 

 

「あかつき」など関西ブルートレインの花形機だった下関のEF65PF形が「前座」を務めた豪華リレー。この頃SLやまぐち号を年に何度か小郡駅で見送りましたが、私がPF形による据え付けを見たのは、この時が最初で最後でした。

 

 

小郡駅1番線の「SL劇場」をちょっと盛り上げた1094号機は、その後単機で下関方面へ下っていきました

 

 

 

EF65 1094はその後、ブルトレの再編で余剰となり2000年にJR貨物に譲渡され、貨物機として「第二の人生」を歩みました。高崎機関区を経て2009年に新鶴見機関区に転入。2094号機に改番されて親しまれたのは皆さんご存じのとおりです。

 

今年引退しましたが、あまり語られることのない下関時代には意外な間合い運用もこなすなど、幅広い活躍を見せていました。

 

 

 

 

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