JR常磐線を走っていた交直流電車415系のうち、2008年に廃車となった鋼製車の500番台2本(いずれも4両編成)は、軽量ステンレス車の1500番台1本とともに JR東日本からJR九州に譲渡され、遠く離れた地に活躍の場を見出しました。

 

 

そのうちの1編成(クハ411-520〜モハ415・414-520〜クハ411-620)が今春、鹿児島車両センターから大分車両センターに転属となったようです。その「Fo520編成」を4月下旬に下関駅で見かけました。 

 

 

下関駅に停車中の415系Fo520編成。JR九州に残存する500番台は近年ほぼ鹿児島に集まっていましたが、調べてみると同編成は今回、6年ぶりの大分復帰のようです

 

 

JR東日本からの譲渡車のみに見られる車端部分の転落防止ほろ。常磐線時代のアイテムは移籍から13年が過ぎても残っています。ところがFo520編成をよく見ると、車端部分(定員表記の上)にあるはずの所属表記がありません

 

 

 

 

関門区間で見る他の415系編成には大分車を示す「分オイ」が入っています。Fo520編成は転属直後で書き換えが追いついていなかったのか? もともと省略されていたのか? 消された状態で運用に入っているのは初めて見ましたが、これはよくあるケースなのでしょうか…。

 

 

無理やり車端部分を拡大。「定員148」の上にうっすら鹿児島所属を示す「鹿カコ」表記が見えました(この写真を撮った4月18日以降、私はFo520編成を見ていないので、現在は所属表記が入っているかもしれません)

 

 

 

 

関門区間で唯一の415系500番台。100番台が多いのでなかなか遭遇しそうにありませんが、常磐線からやって来た経歴もあり注目を集める編成になりそうです。

 

 

 

【追記】

本稿でご紹介した415系Fo520編成は、2022年9月23日のJR九州ダイヤ改正に伴い、ほかの鋼製車編成とともに運用を離脱しました。(22.10.3)

 

 

 

※門司に疎開留置されたFo520編成の様子はこちらの記事をご覧ください→門司疎開留置の415系〜Fo520など4編成 (22.10.25)