国鉄・JRグループの団体専用車両として1980年代半ば以降、相次いで登場した「ジョイフルトレイン」。九州のキハ58系「BunBun」(ブンブン)は、キャッチーな列車名と前面デザインで親しまれました。

 

 

JR発足を控えた1987年2月にデビュー。キハ58 689とキハ28 2489を改造した2両編成(キハ58 8001・キハ28 8001)で、車内は掘りごたつのある和式でした。

 

 

各地のジョイフルトレインが集まるイベントで小郡(現新山口)までやって来たBunBun。車体形状だけで見ると普通のキハ58系の団体専用列車でした=1991年

 

 

 

短い編成で非電化区間も入れる気動車のジョイフルトレインは、客車と比べて小口の団体旅行に対応しやすく、BunBunはJR西日本管内でも見かけました。94年6月まで活躍したようです。

 

 

BunBunの車体は大きな改造が行われずキハ58系の姿をとどめていましたが、列車名をあしらった大胆な前面デザインと、かわいいハチさんのマークが目を引きました。

 

 

見所はこの前面。列車名が描かれただけなのに強烈なインパクトでした

 

 

一方で側面にはかわいいマーク。このギャップもまた魅力でした。ただ、私には列車名の由来はいまだよく分かりません。単に縁起が良いような意味合いなのでしょうか…

 

 

 

近年、各地で見られる観光列車は凝った内外装のものが多く、鉄道車両とは思えない豪華なインテリアも見かけます。BunBunはそこまでではないのに、一度覚えたら忘れられない楽しい列車名と前面デザインで強い印象を残した列車でした。