「あの頃の列車は、今もこころの中を走っている」。鉄道開業150年を記念してJR西日本が企画した「西日本懐鉄入場券」の発売が、22日に始まりました。管内24駅で全32種類が用意され、券面には特急やブルトレなど各地を走った懐かしい列車がデザインされています。
私としては、なじみのある「あさかぜ」「出雲」「瀬戸」「銀河」「やくも」「おき」が欲しいところですが(欲張りすぎ?)、それぞれ発売駅が広島、松江、岡山、大阪、米子、新山口と分散していて、時間、労力、交通費が大変。まずは入手しやすい近場の下関駅で「いそかぜ」を買ってみました。
下関駅で購入した「いそかぜ」の懐鉄入場券
購入した懐鉄入場券を手に取ってみると、昔の記念切符に似た懐かしいデザインです。裏面には列車の解説と乗務員の思い出が記されていて、いそかぜの場合、車窓に広がる日本海の景色にまつわるエピソードが紹介されています。
1枚150円(電車特定区間内の駅は130円)のシンプルな「切符」ですが、手軽に買える・懐かしさに浸るという意味では、昨今の豪華台紙付き記念Suicaなどよりも満足感がありました。
こうなると「あさかぜ」はやっぱり欲しいなぁ…と心が揺れ動きますが、「断捨離」「終活」「シンプルライフ」…いろんな流行のキーワードが待ったをかけてきます(笑)。懐鉄入場券を集める旅はできませんが、JRが発足した35年前の時刻表で思い出の列車をたどる机上旅行に出かけてみようと思います。これも立派な「懐鉄」かと…。
山陰と九州を直通していた特急「いそかぜ」。京都ー博多を走った「まつかぜ」の西半分の区間を引き継ぐ形で誕生しましたが、徐々に運転区間が短くなり、最後は益田ー小倉になりました。全国的にはマイナーな特急でしたが、萩、長門などへの観光列車の役割がありました
懐鉄入場券は2023年12月31日まで発売されます。在庫状況に応じて随時増刷されるとのことで、入手自体は難しくないと思います。西日本各地を巡ればスタンプラリーのような楽しみ方もできそうです。