「あかつき」「なは」など関西ブルートレインのけん引機として活躍した下関のEF65形1000番台(PF形)。その任を解かれて15年余、他区所のPF形ほどの注目は集めませんが、EF210形の貨物列車や115系3000番台の普通列車ばかりの地元では依然として気になる存在です。

 

 

乗務員訓練で走るEF65 1131。「白目」になったテールライトは慣れてきました。走ってくれているだけでありがたいのです

 

 

下関駅に停車中のきれいなEF65 1128(運転室への冷風機取り付け前の姿です)

 

 

 

下関のEF65PF形は定期運用を持たない分、私のようにその動きを日々チェックしない者には出合いのハードルは結構高めですが、その分、沿線や駅利用時に偶然見かけたときには、宝くじに当たったような気持ちになります。

 

 

レール輸送で活躍するEF65 1128

 

 

 

今の下関のEF65PF形が担う仕事は工臨などが主で、特急機として颯爽(さっそう)と走り抜けていた頃と比べるととても地味ですが、縁の下の力持ちとして鉄路を支えている姿は、全盛期とは一味違った魅力を覚えます。

 

今夏の大雨で被災した山陽本線の復旧工事(9月5日に運転再開)でも、最後の点検列車として1130号機と1134号機が走りました。汎用性の高いPF形の面目躍如といったところかもしれません。

 

 

レール工事現場でのEF65 1135。人々が寝静まった真夜中に黙々と働いていました

 

 

下関総合車両所の公開イベントで展示されたEF65 1120。ブルートレインの雄姿を今に伝え、鉄道と地域住民をつなぐ役割も担っています

 

 

 

1980年代の花形機が、登場から40年余を経て今も現役を続けているのは、ファンとしてこれほどうれしいことはありません。EF210形の増備や線路保守車両の更新により、EF65PF形が活躍する舞台は狭まってきましたが、長年幅広く活躍した名機として、今後語り継がれていくことでしょう。

 

 

 

 

※姉妹ブログ「歴鉄2番線」では、下関のEF65PF形が活躍した1990年代の配給列車について書いています