「関門のヌシ」EF30の老朽化に伴い、その後継機として1986(昭和61)年、各地から集めたEF81一般形14両を改造して生まれたEF81 400番台。関門トンネルのこう配に対応する重連総括制御方式となり、屋根には塩害対策として防食剤が全面塗布されました。このうち、JR九州所属となった409~414号機は登場から一時期、交流機と同じ赤2号の車体色で活躍していました。

 


れきてつ
あさかぜ1号に連結されたEF81 410。ブルートレインの「朝の儀式」下関駅での機関車交換で、ステンレス機ではない真っ赤な車体が現れたのは、当時違和感を覚えました=1987年

 


れきてつ
「カートレイン九州」をけん引し下関駅に着いたEF81 414。門司駅方面への回送を待っています=1988年

 


れきてつ
切抜き文字を張り付けたブロック式プレートの下には、小倉工場による立派な改造銘板が付いていました。(その下の「□T」マークは、何を示すものなのでしょうか。このあたりは全く詳しくありません…)


 

 

真っ赤な塗装が続くと思われた409~414号機ですが、87年末には早くも412号機が通常のローズピンク(赤13号)に戻されるなど、6両とも数年で終わってしまったようです。そもそも、なぜ赤2号となったのでしょうか。ED76との塗料共通化のため? 赤がJR九州のコーポレートカラーのため? そしてなぜ短期間でやめたのか。

 

 

全検入場時、特に指定がなければ規定の塗装(EF81の場合ローズピンク)とするらしいのですが、どうしてこの6両は赤2号が指定されなかったのでしょうか。詳しい経緯が分からない分、興味は尽きません。

 


当時の交直流機では珍しかったEF81 400番台の赤2号塗装。短期間ながら九州ブルートレイン史の1ページに鮮やかな姿を刻みました。

 

 

 

 

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