JR山口線を走る観光列車SLやまぐち号の主力蒸気機関車で、不具合により長期運用離脱しているC57形1号機について、JR西日本は2026年10月に復帰させたい意向を明らかにしました。同列車の象徴として親しまれる「貴婦人」、鉄道ファンや山口県民の間で期待が高まりそうです。
SLやまぐち号の運転開始時から活躍してきたC57形1号機。同列車の象徴として、今も高い人気を誇っています=篠目駅付近、2004年
C57 1の復帰は12月22日、JR西日本が山口市で開いた会見で明らかにし、地元の新聞やテレビなどで報道されました。
復帰は、来年10月に始まる大型観光キャンペーン「山口デスティネーションキャンペーン」に合わせるもので、JR西日本は9月の試運転で状態を確認の上、最終決定するようです。
C57 1は2020年10月に生じたシリンダーの不具合により、現在は梅小路運転区(京都市)で大がかりな修繕が行われています。
2017年の「SLフェア」で展示されたC57 1。筆者が見た「シゴナナ」はこの時が最後です。修繕や試運転が順調に進んで「再会」するのが楽しみです=下関総合車両所新山口支所
C57 1は戦前の1937年に製造。これまでも61年の急行「日本海」けん引時の脱線転覆事故や、95年の鷹取工場入場中の阪神・淡路大震災での損傷など多くの危機があり、そのたびに関係者の尽力で乗り越えてきました。
SLやまぐち号の象徴として親しまれる「C57 1」。復帰は鉄道ファンのみならず多くの山口県民が待ち望んでいます。
筆者も子どもの頃から何度も始発の小郡(現新山口)駅を訪れ親しんだ者の一人ですが、来秋に向けて多くの人々の期待が高まりそうです。
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