目が覚めて、人工呼吸器を抜いて、、

 

数時間のあいだ、

 

言われた通りに深呼吸だけをスーハーしながら

 

私は初体験の「寝たきりになった状態」の自分のカラダを味わっていました。

 

 

この時点で、完全寝たきりになっていたのは1週間。

 

いろんな機器、チューブ、点滴のラインに繋がれながら

 

手もベッドに固定され、人工呼吸器を咥えながら天井を見ているのみ・・でいると

 

 

どうなるか・・・・。

 

 

 

おそらく・・・体験したことのない方には

 

 

想像がつかないほど、身体は動かない。てか、動かせない。

 

 

寝ているのに、とてつもなく辛い。

 

 

だから体勢を変えたい気持ちにもなるのだが

 

 

右足を5センチ横にずらす、といったことすらできない。

 

 

 

うぉーーーーーーーっ、、、

 

 

なんだこれーーーーー

 

 

うそだろーーーーーー

 

 

気持ちは動きたくても、

 

 

虫みたいにモゾモゾするのが精一杯だ。

 

 

 

 

看護師さんがやってきた。

 

 

「○○さん、呼吸器はずれて本当に良かったですね!!

 

 お身体綺麗にして、さっぱりしちゃいましょう。

 

 なんちゃってお風呂ですけどね♪」

 

 

「(お、、、お風呂だと?? どうやって??)」

 

 

無理だろ、と思いながら、そりゃサッパリはしたい。

 

 

声が出ないので、目でうなづく。

 

 

 

「支度してきますね。」

 

 

と言ってしばらくすると、看護師さんが

 

 

バケツと台所用洗剤の大きいボトルみたいのを

 

 

ワゴンに乗せて戻ってきた。

 

 

自分では無理なので、2人がかりで身体を持ち上げてもらうと

 

 

身体とベッドの間にビニールシートが敷かれ

 

 

着ていた手術用のガウンみたいのが脱がされて

 

 

お湯がチューチューかけられ始めた。

 

 

 

おおーーーーーーーーっ!!!!!

 

 

すごいーーーーーーーっ!!!!!

 

 

「熱くないですか??」とか言いながら

 

 

泡のボディシャンプーも使って、

 

 

全身を洗ってくれる。

 

 

自分でトイレに行けるはずはないので

 

 

尿道カテーテルという管がアソコに入っているのだが

 

 

その中も指を入れて(手袋はされてます、当然)洗ってくれる。

 

 

 

超絶に恥ずかしいのだが、抗う気力もないし

 

 

できないのだからお願いするしかない。

 

 

 

泡でクルクル、お湯チューチュー・・・

 

 

降参だ。凄すぎる。

 

 

看護師さんってこんなこともしてくれるのか。

 

 

なんて凄い人たちなんだ。。

 

 

倒れる前、TVではコロナ対応で医療従事者の皆さんが

 

 

本当に全身全霊で治療に当たっている報道を見ていた。

 

 

実際、目の当たりにすると

 

 

感謝と尊敬で涙が出た。

 

 

 

「気持ち悪いとこないですか?」

 

 

「(あるわけないよ・・・・)」

 

 

ありがとう。

 

 

 

続きは次回。