今日の東京都心も猛暑晴れ晴れ晴れです。

特に日中に、冷房の効いた空間から、

外に出た時の気温差は身体に相当なダメージです笑い泣き

くれぐれもご自愛下さい。

 

さて、お参りの後は法話を聞きましょうニコニコ

 

 

今日の御講師は、昨日に引き続き、東京都荒川区本清寺の千田匡真師です。

 

 

 

 

青字が千田師の言葉の要約です。

 

 

<また来ます>

 

実は私はディズニーランドと同じ年齢です。

当然のように親近感の有るディズニーランドが好きですが、

2016年で終わりになったアトラクションで、

「グランドサーキット  レースウェイ」があります。

夢の国とはいえ、ずっとあるわけではなく、

  ああ、諸行無常だなぁ・・・・と。

 

そして、

もう一つ、今年で終わりになったアトラクションで

「スペース マウンテン」があります。

ところが、

この「スペース マウンテン」は、

2027年にリニューアルオープンをすることになっています。

つまり、

  終わったけど、帰ってくるんです。

 

どうですか。

 好きなもの、

 好きな人、

 好きな場所が、

 「終わりです」と言われたら、

 私たちは悲しいですが、

 「終わっても、また帰ってくる」と聞いたら、

 悲しみの中の喜びがあると思いませんか。

 

🎢  🎢  🎢  🎢  🎢  🎢  🎢  🎢  🎢  🎢

 

ある方からご相談を受けました。

  ある男性がいたのですが、

  男性は亡くなる前に、家族にこう言い残していました。

    「自分の葬儀は浄土真宗でやってほしい」

 

  そして、その男性は亡くなっていくのですが、

  3人いるお子さんのうち、

  真ん中の息子さんのお嫁さんがこんなことを言いだしました。

    「うちの菩提樹はとても親切だから、

     そこで葬儀をしたらどうかしら」

  もちろん、お嫁さんに悪意などはありません。

  また、家族がお父さんの言葉を聞いていたのにも関わらず、

  特に強い反対もなく、

  まして、家族には「宗教の知識」や「宗派の拘り」などなかったので、

  浄土真宗以外の宗派の葬儀となったのです。

 

  そうなりますと、

  「教え」の部分から違ってくるんです。

  浄土真宗なら「法名」で、

  いのちが終わると即、

    仏さまに成らせてもらいます。

  ですが、

  他宗であれば、「戒名」で、

  いのちが終っても、

    修行をして仏さまを目指さないとなりません。

 

  納骨の問題もありました。

  亡くなった男性のお母様は

  京都の大谷本廟(浄土真宗本願寺派、親鸞聖人の墓所)に

  納骨されていますが、

  このままだと葬儀をした菩提樹のお墓に入るかもしれない。

  これでいいのだろうか・・・・・・・

 

そんな話でした。

これは、

残された人が「浄土真宗」を聞いていないと言う事ですが、

結局は 残った人が迷っていく と言う事なんです。

亡くなった人がどうなったかわからない。

仏となるために、亡くなっても修行を積みかさねていくべきなのか。

 

もちろん、他宗の教えが違っているとか、

そのような事ではなく、

浄土真宗は

「仏になるから安心だよ」

という教えだということをお伝えしていきたいと思います。

 

だからこそ、

本人も

残された方も

安心をするのです。

 

こうなると、

やっぱり、

生きているうちから

何宗であっても、

仏さまの教えと出遭っていく事は

大事なことだと思います。

 

おじいちゃん  おじいちゃん  おじいちゃん  おじいちゃん  おじいちゃん  おじいちゃん  おじいちゃん   おじいちゃん  おじいちゃん    

 

今度は逆のケースです。

私のお寺のご門徒の男性から、こんな質問を受けました。

  「今から家族に自分が亡くなった後のことを

   なんて伝えればいいのでしょうね」

私はこのように言いました。

  「ご自分の行き先を教えておく。

   どこに生まれて、そこはどんなところで、

   残された人とどういう関係でつながっていくか、

   これを教えておくといいですね」

 

質問を受けたのは3月のお彼岸の時でしたが、

その時は、まだまだお元気だったのに、

その後、5月26日に「亡くなった」と連絡が入りました。

葬儀を執り行い、お墓は私の兄が預かるお寺となりました。

 

そして、7月の事です。

私は気になって、ご家族にあの時の事を聞いてみたんですが、

その男性はちゃんとお孫さんに伝えていました。

 

  亡くなったら、

 死んで終わりのいのちではなく、

 お浄土というところに往く。

 そこは、先に往った懐かしい方が居る世界。

 そして、還相回向。

 お浄土に往っても、再びこの娑婆に帰ってきて

 残されたいのちの傍にいるのだ、と。

 

浄土真宗は

残された方が安心するお実り(教え)です。

みんなが喜べるお実りなんです。

 

おじいちゃん  おじいちゃん  おじいちゃん  おじいちゃん  おじいちゃん  おじいちゃん  おじいちゃん   おじいちゃん  おじいちゃん    

 

人は死に際に、

たくさんの言葉を残していきます。

今日は九条武子さんの言葉をご紹介します。

 

九条武子さんは西本願寺21代法主明如の次女として生まれ、

義姉 大谷籌子お裏方(本願寺第22世 大谷光瑞ご門主夫人)とともに、

仏教婦人会を創設しました。

関東大震災の時は、被災されたにもかかわらず、

復興事業を身を粉にして尽力されました。

その後、昭和3年(1928)2月7日に、

病の為に42歳で往生されるのですが、

臨終に際して、義兄 木辺孝慈氏(錦織寺第20世)との会話があります。

 

義兄  「最早(もはや)

             この世の人としては 

     お別れせねばなりませんが、

     どうぞお慈悲にすがって、

     お浄土にお参りなされますように。

     次に起こすは、還相回向のはたらき。

    どうか 再び娑婆世界に還って、

    弥陀大悲のお言われをお伝えなされるよう。

 

     御開山聖人(親鸞聖人)はご和讃に、

       安楽浄土(お浄土)に 至る人

       五濁悪世(この世)に 帰りては

       釈迦牟尼仏(お釈迦様)の ごとくにて

       利益衆生は きはもなし(際限なく行き渡る)

     と仰せられておりますから、

 

     あなたもどうぞ、

     お釈迦さまの通りになって

           還っていらっしゃい。

     お待ち申しております

 

その義兄の

言葉に対し、

死に際の

武子さんは

このように

答えたのです。

 

それも

たった

一言です。

 

     また来ます

 

悲しい  悲しい  悲しい  悲しい  悲しい  悲しい  悲しい  悲しい  悲しい 

 

親鸞聖人は回向には二つあると言います。

ひとつは往相回向(おうそうえこう)、

ふたつめは還相回向(げんそうえこう)です。

 

往相とは、仏となってお浄土に往くと言う事。

還相とは、浄土に往ったら行ったきりではなく、

再びこの娑婆に戻ってきて、

この世の方を導く、そばにいるというのです。

それが仏さまのハタラキです。

 

私たち、

行ってきます。

そう言って、元気に出かけていきます。

見送る方は

行ってらっしゃい。

そう言って、また無事に帰ることを願い、送り出します。

 

私たち、

ただいま。

そう言って、元気に帰ってきます。

迎える方は

お帰りなさい。

そう言って、また元気に帰ってきたことを喜びます。

 

この世の縁が尽きて、

お浄土に往く時も、

行ってきます

行ってらっしゃい。

お浄土から、この娑婆に帰ってくる時も、

ただいま

お帰りなさい。

 

私が「南無阿弥陀仏」と言ったら、

口から仏さまの名前が飛び出てくるのは

「仏さまが帰ってきている証拠」なのです。

 

また来ます

 

これからも仏さまのお話を聞いて

死に際に

そう言えるようになれたらいいですね。

 

お願い    お願い  お願い  お願い  お願い  お願い  お願い  お願い  お願い

 

 

東京や関東近郊以外では

8月にお盆を迎えるところが多いと思います。

お盆は元々は「盂蘭盆経」がもとになっているとよく聞きますが

「盂蘭盆経」は「僧侶へのお布施の大事さ」を説いたもので、

お盆の時期に亡くなった方が帰ってくるとは説かれていないそうです。

 

それでも、「亡き人のことを願わずにはおれない」という人情が、

いつの間にか、「お盆」と言う文化・習慣を作っていったようですね。

 

亡き人は仏となる修行をしていて、

年に一度しか帰ってこないのか・・・。

はたまた、

浄土真宗の御法義のように

亡き人は仏となり、

  いつでも、

  どこでも、

  わたしと共に

そのような在り方なのか。

 

正解は

私たち人間には分からないのですが、

 如是我聞(にょぜがもん)

 私は

 このように

 聞きました。

 

 亡き人は仏となり

  いつでも、

  どこでも、

  わたしと共に

  生きている

 

 

今日もようこそのお参りでしたお願い