今日の東京は曇りくもりです。

気温が20℃を超えているので、

暑くもなし。

寒くもなし。

じゃ、ちょうどいいじゃん爆  笑

そんな天気です。

 

今日は第三土曜日です。

東京都港区安楽寺の法話会に参加してきました。

 

 

本堂です。

 

 

今日の御講師は東京都港区安楽寺の藤澤克己師です。

 

 

青字が藤澤師の言葉の要約です。

 

 

<明日ありと>

 

 

明日ありと

思う心の仇桜

夜半に嵐の

吹かぬものかは

   (親鸞聖人)

 

 

毎月、お寺の掲示板に書いてある言葉をテーマにお話をするのですが、

今月の言葉は親鸞聖人の言葉です。

 

親鸞聖人は、貴族の子供としてお生まれになりました。

そのまま、貴族としての生活を暮らせればよかったのかもしれませんが、

時代は、大地震があったり、飢餓があったり、争いの絶えない時代です。

その中で、ご両親の死もあり、9歳の時に出家をすることになりました。

幼心に、次は自分が死ぬのか・・・。

そう思ったのかもしれません。

 

出家とは、

   「俗世界と縁を切る」

    「家を出て、お坊さんになる」

   「お坊さんとして修行していく」

と言う事です。

 

そして、

比叡山にある青蓮院の慈円というお坊さんのところにやって来ます。

ところが、

到着したのは日も暮れた時刻になっていました。

そのため、

  「得度(お坊さんになる儀式)は明日にしよう」

そのように言われたときに、

親鸞聖人が答えた言葉が冒頭の言葉です。

意味としては、このようになります。

 

  今、桜が咲いているからと言って、

  今日見ずに、「明日見ればいい」

  そう思って、今日見ることをやめたら、

  もし今夜、嵐が来たら、桜は散ってしまい

  明日は見られないではありませんか。

  だから、今日が大事なんです。

 

  それと同じで、

  明日のわが命を誰が保証できるでしょう。

  だから、明日と言わず、今日得度をお願いします。

 

🌸  🌸  🌸  🌸  🌸  🌸  🌸  🌸  🌸  🌸  🌸

 

お釈迦様はご存じですよね。

2500年前にいらっしゃった、実在の方です。

そのお釈迦様はよく「覚った」というのですが、

私たちに大事な真実を教えてくれました。

 

 一切皆苦(いっさいかいく)

  「この世はすべてが苦しみ」と言う事です。

 

 諸行無常(しょぎょうむじょう)

  「物事は絶えず移り変わっていく」と言う事です。

 

 諸法無我(しょほうむが)

  「すべてのものは因縁で成り立っているから、

   ”私のもの”など何もない」と言う事です。

 

 涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)

  「煩悩が消えれば、こころが穏やかになる」と言う事です。

 

また、四苦八苦と言いますが、

まずは四苦とは

 生

  「生まれる事の苦しみ」

 

 老

  「老いることの苦しみ」

 

 病

  「病気になることの苦しみ」

 

 死

  「死ぬことの苦しみ」

 

更に4つの苦があります。

 愛別離苦(あいべつりく)

  「愛する人と別れていく苦しみ」

 

 怨憎会苦(おんぞうえく)

  「嫌な人と会っていかなければならない苦しみ」

 

 求不得苦(ぐふとくく)

  「求めても手に入らない苦しみ」

 

 五蘊盛苦(ごうんじょうく)

  「心身が思い通りにならない苦しみ」

 

また、お釈迦様は

世間をよく見なさい

と言っています。

 

人は自分中心に物事を考えて、感じていきますが、

一歩俯瞰してみれば、様々なことに気づいていきます。

 

そのうえで、

老いたくない?

アンチエイジング?

  いや、老いるのは当たり前のことで、誰でもそうなるんですよ。

 

病になりたくない?

サプリメント?

  いや、病気になるのは当たり前のことで、誰でもそうなるんですよ。

 

死にたくない?

長寿のお守り?

  いや、死ぬのは当たり前のことで、誰でもそうなるんですよ。

 

そしてさらに、

愛している人と別れたくない?

ずっと一緒にいたい?

 いや、愛する人と別れるのは当たり前のことで、

     必ず別れる日がくるんですよ。

 

嫌な人と会いたくない?

顔も見たくない?

 いや、嫌な人と会うのは当たり前のことで、

     必ず会うのですよ。

 

求めても手に入らない?

どうしてもほしいのに?

 いや、欲しいもの全部が手に入らないのは当たり前のことで、

     必ず何でも手には入りませんよ。

 

心身が思い通りにならない?

手も足もどうしようもない?

 いや、心身が思い通りにならないのは当たり前のことで、

     必ず誰もがそうなんですよ。

 

だから、

物事をよく観察していかなければなりませんね。

 

にっこり  おじいちゃん  🏥  お願い  にっこり  おばあちゃん  🏥  お願い  にっこり  おじいちゃん  🏥  

 

私は仏教を勉強しだしたときに、

「一切皆苦」を聞いて、

なんて、「ネガティブなんだ」と思いました。

 

ですが、

実際にひとつひとつの言葉を味わい、

だから、どうするんだと、

考えていく事で

仏教は大事なことを私たちに

「疑問として投げかけ」

そして、どう生きるべきかの道を教えてくれると思います。

 

お釈迦様はお経の中で

阿弥陀様がいると教えてくれました。

 

阿弥陀様というのは、

    この苦しみだらけの

  この悩みだらけの、

  この悲しみだらけの、

  この私を

  抱えて、

  救って、

  煩悩が消えた穏やかな世界に連れて行って

  仏とならせてくれる。

そのようにお聞かせ頂くのです。

 

また、そのお釈迦様が教えてくれた「阿弥陀様」というブッダですが、

お経を通じて法然上人や親鸞聖人まで伝わって、

更に私たちにつながってくるのです。

 

さて、

冒頭の言葉に戻りますが、

親鸞聖人のこの言葉。

 

明日やればいいじゃない

その心で、

ホントに明日やりますか?

ホントに明日やれますか?

 

明日も必ず元気で

過ごせる保証はありますか?

 

これはもっと言えば、

今、若い人の仏教離れがありますね。

でも、

仏教とは、

生きていくうえでとても役にも立つし、

生きている支えにもなるし、

人生の羅針盤にも成り得るものなのです。

 

「仏教なんて、年を取ってからでいいんだ」ではなく、

若い人もいますぐ、

仏教に出会ってほしい。

 

そんな思いを込めて、

今日は親鸞聖人の言葉をご紹介しました。

 

 

お願い  お願い  お願い  お願い  お願い  お願い  お願い  お願い  お願い  お願い  

 

 

お釈迦様や親鸞聖人の仰ったことは、

  ものごとは諸行無常ですよと・・・。

そして、

今日、法話で言いたかったことは、

  良いものであれば

  明日と言わずに今日出会っていきましょう。

と言う事ですねニコニコ

 

 

今日もようこそのお参りでしたお願い