桜鱒が入荷 | 吉祥寺 ワイン&レストラン ボナペティのブログ

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常時300種以上のワインをそろえた、シニアソムリエがいるレストランです。

築地の市場に待ちに待った「桜鱒」が入荷致しました。数年前から極端に少なくなったような気がしますが、一日何本も入りません。

仲買仲間では「本鱒」と呼ばれ、青鱒や鮭とは別格扱い。卸価格も3倍以上の値で取引される貴重な天然魚です。

今日の桜鱒は北海道の日本海側に位置する寿都町(すっつちょう)産。

2.5kg50cmの美しい銀色の雌で早速三枚におろし、香草でマリネに致しました。


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マリネ(Marine)とは、漬けるという意味があり、和の世界では塩や酢やレモンなどで〆ることを指すようですが、この場合は余分な水分をとり、生臭さを消すのを目的としており、僅かな天塩と白胡椒を振り、セロリやパセリ、ディルなどをのせ、一日寝かせます。
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スモークは軽く2時間ほど、ブナか胡桃のチップで冷薫にするが、桜鱒の爽やかな香りと旨みを活かしたく、いわゆる燻製にはしない。
鮭と違い、身質は上品で柔らかく取り扱いは要注意だ。

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色調は透明感と艶のあるオレンジに近いサーモン色。ディルのソースで召し上がって頂いていますが、ほとんど刺身に近い状態でお出ししているのは、「桜鱒」の持つ、絶品とも云える、微妙な旨み、天然の香りを味わって頂きたいからです。

スモークサーモンや養殖トラウトとは全く違う、この時期だけの海からの贈り物をお楽しみください。