海の向うはお祭り騒ぎ -3ページ目

海の向うはお祭り騒ぎ

海外の日常になっている場面の中から日本人が見ると笑えるものを描きます

アセアンは大抵暑いが、インドネシアも暑い。

イスラム教徒の女性は髪を隠すヒジャブを頭にかけているから

もっと暑いに違いない。

他方、男はシャツさえも着ていない恰好の方々もいる。お金に

縁がない方々である。


ある日、ジャカルタを歩いていたら、そんなシャツも着ていない

おじさんが、道路横の川にじゃぶじゃぶと入り始めた。

流れに勢いがない、水も濁ったどんよりとした川。いくら暑くても

入りたいとは思えない汚さなのに、とつぶやいたら隣にいた、インド

ネシア人の知人が教えてくれた。

「あれは避暑のために入っているのではないよ」

「そうなの?じゃ、何のために川に入っている?」

「トイレさ」


そう言われれば、かのおじさんはスッキリした表情で川から出てきて

すたすたとどこかへ歩き去っていた。



インドネシアに属するバリ島の海岸が 行きたい場所ランキングから

失墜していった。

F氏は会社から指名され、上海で語学留学中の男性。30代。


深夜、F氏は、燃え盛る火と煙に巻かれている夢を見ていた。

苦しい、煙ばかりで息が出来ない、俺はこのまま死ぬのか?!

・・・目が覚めて、ガバッと身を起こしたら、現実の世界もまた

白い煙だらけだ。 炎は全く無い。火事では無いらしい。

なんだ、この煙は? ゴフォ、ゴフォ い、息が出来ないぃ と

F氏は部屋を飛び出した。

外の廊下でやっと息ができるようになったF氏は、扉の隙間から

もうもうと流れ出てくる白煙を眺め、原因に首をひねった。


「!」 F氏が就寝前に焚いた蚊取り線香が原因だった。日本で

蚊取り線香と言えば、日本の夏、金鳥の夏、という名コピーで

有名な大日本除虫菊株式会社製が約120億円の蚊取り線香市場の

シェア70%を持ち 市場を席捲している。 信頼のブランド、

「金鳥」と書かれた蚊取り線香をF氏は買ってきたのだが、偽物

だったのである。

もし目を覚まさなければ、翌朝F氏は、首を締められた跡もない、

謎の窒息死状態で発見されていた。多数の蚊の死体に囲まれた

状態で。














私見だが、日本で天皇制を批判的にコメントするのは問題ないが、天皇陛下や皇后陛下のことをからかったような発言はしにくい。個人的には、好きな方々なので、からかうような発言は聞きたくない。

シンガポールの創立者は、リー・クワンユー。頑固者で、捨てられたガムで街が汚れるから、と一切のガムの売買をシンガポールで禁止した人物である。車で1時間も走ると国の端に来てしまう島国を育て上げ、今や一人当たりのGDPは日本を超えている。

今の首相は、リー・クワンユーの息子である。間に1人入ったが、首相の座が世襲されている。シンガポールは議会制だが、国会議員は、1人だけが野党で、残りは全てPAP党。形ばかりの選挙をするが、選挙前には政府から低所得層へ経済的支援措置が行われるから、みなPAP党へ投票するに決まっている。国費を使った選挙運動だ。
民主主義に見せかけるためか、野党が1人だけ国会議員になる。野党の党首がリー・クワンユーのことを攻撃する演説をした結果、野党党首は徹底的に痛めつけられた。名誉棄損で訴えられ、もちろん有罪。莫大な損害賠償を命じられ、議員資格剥奪、立候補の資格を永久に否定された。
シンガポールは陰で「成功した独裁国家」と言われる由縁である。
それでも、オーチャード通りで、リー・クワンユー人形が売っていた。笑わせるような恰好をさせた人形で、それ位は許されるようだ。

そして、タイ。
タイでは、王様へ国民が熱い敬服の念を抱いている。 微笑みの国と言われるタイだが、実はクーデターが何回も行われ、集まった大学生の上から武装ヘリコプターが発砲したこともある、「怒ると怖い」国なのである。そんなときでも、敵対する双方が王様から「仲良くしなさい」と言われると、歩み寄ってしまう。

タイにある日系企業の殆どは、入口あたりに、国王と王妃の写真を掲げている。たまに予告なくくる当局の審査の際に、国王の写真が掲げられているといないでは厳しさが違うと言われる。

タイで映画を観ると、最初に国王のお姿の写真が何枚も映される。観客は立ち上がってそれらを観る。確か、そこで立たずにいた人物は、他の観客に殴られたはずである。

お札には各国の偉人が印刷されている。日本やアメリカのお札を色々追って、福沢諭吉の顔を面白く使った遊びがある。あれもアメリカや日本、それもワシントンや福沢諭吉だから良かった。
あの遊びをタイの紙幣でやってしまった日本人がいる。タイの王様の顔を使って遊んだら、たちまち大騒ぎとなり、一般庶民に買ってもらう製品を作る企業に関連していた人物がやってしまったので、あれこれ経緯があって、最終的には懲戒免職となったそうな。 クビですぜ クビ。
そんなに敬服する王様の顔を、折り目をつけたり、財布に入れて尻に敷くようなことをそもそもしていているのだから、折り紙したぐらいはいいじゃないか、と弁護してあげたい。