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海の向うはお祭り騒ぎ

海外の日常になっている場面の中から日本人が見ると笑えるものを描きます

第一話

ブラジルなど南米では 可愛らしい女性が通り過ぎるとき、半分ふざけて 可愛いねぇ と声を掛けるらしい。 若い人だらけの繁華街なんかだろうけど。

 

 

そういう環境だったブラジルに長くいた商社マンが帰国して間もないころ、目の前に立っていた女性のお尻をなんともなく撫でてしまった。彼は可愛いなぁと愛でる思いで撫でた。

 

会社の上司が身元引受人になって釈放されたそうである。まだ、コンプラ、やセクハラ といった言葉が日本の社会に広がる前のことだったので、懲戒免職になることもなく終結した。

 

第二話

タイのカラオケでは女性が横につく。肩ぐらいなんのその、腿のあたりぐらい触っても起こる人はいない。タイ人がそうなのではなく、そういう飲み屋環境だからである。間違ってもバンコクのルンピニ公園をあるいている女性の腿に触ってはいけない。

 

タイに何年も駐在した彼はまだ30歳前半で、一流商社マンとして日本で合コンに参加した。

そこで彼もやらかした。隣に座った女性の膝をなでなでしはじめてしまった。 当然、非難されたが、彼の心はもはやバンコクナイト製で、何が悪いのかなぁ とつぶやいたそうである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハワイで花嫁になる予定で、花婿、親族、友人多数が乗った国際便がオアフ島の空港に到着した。

 

しかし、花嫁だけは空港の外へ出ることなく、帰国しなければならなかった。

 

花嫁にはアメリカで就業許可なく、日本人向けキャバクラでアルバイトをしたことがあった。

半年程度のアルバイトだった。小遣いを稼ぎながらアメリカ生活を楽しんでいた。ところが、当巨局に踏み込まれ、無許可だった花嫁は強制退去させられていたのだった。

 

その経歴がアメリカ側に残っていた

 

そして入国拒否。

 

その後のことは不明だが、いつまでなのかわからないが花嫁は当分アメリカには入れないことは確かだった。

 

 

 

 

シンガポールには人口の7割を占める中華系がいて、2割を占めるマレー系がいる。

マレー系シンガポーリアンは、中華系シンガポーリアンの女性からさっぱりモテない。

彼らの多くがイスラム教徒のせいもあるだろう。
イスラム教徒と結婚するにはイスラム教徒にならなくてはならない。イスラム教は女性にとって不自由なことが多そうだから、避けられるのも仕方がないかもしれない。

さらに、中華系は金儲けに成功している人が目立つが、マレー系の金を稼ぐ腕は今一つなのだ。マレーシアの企業を尋ねると、9割方の社長は中華系だ。

もてないマレー系シンガポーリアン男性は何処へ行くのか?
 
バタム島へ行くのである。

インドネシア領。シンガポールからフェリーで30分程度。ナゴヤという繁華街もある。
労賃が安いので、日系企業もいくつも進出している。

バタム島でいくつもの会社を経営しているインドネシア人社長に会ったら、最近は学校も始めて校長をしているという。
島の教育レベルを引き上げようという意欲に富むなかなかの人徳者かもしれないと、経歴を聞いてみたら、
「会社を立ち上げる前の仕事は「海賊」だったんだ」

ただの犯罪者だった。


バタム島の歓楽街の窓辺には「モテないけれど小金はそこそこ持っているマレー系シンガポーリアン」をインドネシア女性たちが待ち侘びている。
マレー系シンガポーリアンは月曜日の朝までそこに滞在し、朝のフェリーでシンガポールへ戻る。

問題なのは、バタム島のインドネシア人の多くがインドネシア語しか話せず、シンガポーリアンと意思疎通ができないのだが、「金」が全てを解決してくれるのである。