校長先生に、前職を尋ねるな | 海の向うはお祭り騒ぎ

海の向うはお祭り騒ぎ

海外の日常になっている場面の中から日本人が見ると笑えるものを描きます

シンガポールには人口の7割を占める中華系がいて、2割を占めるマレー系がいる。

マレー系シンガポーリアンは、中華系シンガポーリアンの女性からさっぱりモテない。

彼らの多くがイスラム教徒のせいもあるだろう。
イスラム教徒と結婚するにはイスラム教徒にならなくてはならない。イスラム教は女性にとって不自由なことが多そうだから、避けられるのも仕方がないかもしれない。

さらに、中華系は金儲けに成功している人が目立つが、マレー系の金を稼ぐ腕は今一つなのだ。マレーシアの企業を尋ねると、9割方の社長は中華系だ。

もてないマレー系シンガポーリアン男性は何処へ行くのか?
 
バタム島へ行くのである。

インドネシア領。シンガポールからフェリーで30分程度。ナゴヤという繁華街もある。
労賃が安いので、日系企業もいくつも進出している。

バタム島でいくつもの会社を経営しているインドネシア人社長に会ったら、最近は学校も始めて校長をしているという。
島の教育レベルを引き上げようという意欲に富むなかなかの人徳者かもしれないと、経歴を聞いてみたら、
「会社を立ち上げる前の仕事は「海賊」だったんだ」

ただの犯罪者だった。


バタム島の歓楽街の窓辺には「モテないけれど小金はそこそこ持っているマレー系シンガポーリアン」をインドネシア女性たちが待ち侘びている。
マレー系シンガポーリアンは月曜日の朝までそこに滞在し、朝のフェリーでシンガポールへ戻る。

問題なのは、バタム島のインドネシア人の多くがインドネシア語しか話せず、シンガポーリアンと意思疎通ができないのだが、「金」が全てを解決してくれるのである。