「臨海地下鉄」の運行事業者が決定 | 書斎の汽車・電車

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 都心と臨海部を直結する新路線、臨海地下鉄について、運行事業者が「りんかい線」を運行する東京臨海高速鉄道に決定したとの報道があったのは一昨日のことでした。

 

 いささか旧聞に属する話題となってしまいましたが、東京の地下鉄を巡るネタを取り上げてきた当ブログですので、触れないわけにも参りません。

 この新しい路線については、都が事業化を決定した一昨年11月に当ブログで詳しくご紹介していますので、その概要等についてはそちらをご覧頂ければと思いますが、東京駅八重洲口と有明・東京ビッグサイト駅(仮称)を結ぶ地下鉄です。都が事業化を決めた時点では、その事業主体をどうするのかは未決定でしたが、このほど東京臨海高速鉄道が運行事業者ということになりました。

 

 その決定までにはやはり紆余曲折があったと見られ、新聞報道によれば東京都交通局も候補に上ったようです。東京都交通局の一路線となっていたら、都営地下鉄の5番目の路線、13号線(副都心線)に次ぐ「東京14号線」となっていたのでしょうが、「りんかい線」と同じ会社によって運行されるということであれば、地下鉄の新路線というよりは、首都圏のJR線の新規開業路線のように扱われることでしょう。

 そして、終点の有明・東京ビッグサイト駅(仮称)にしても、既存のりんかい線国際展示場駅に併設という形を取る可能性が高そうです。開業後はりんかい線との相互直通運転はもちろんですが、JR東日本が進めている「羽田アクセス線」への乗り入れ話も出てくるでしょう。その一方で、当初噂になっていたつくばエクスプレスとの乗り入れ話はどこへ行ってしまったのでしょうか?

 

 金曜日の第一報を受けて、小池知事の記者会見でもこの線の話題が出たそうです。それによれば、東京都、東京臨海高速鉄道、それに整備主体として建設工事にあたる「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」の3者が協力して推進していくことになったということです。開業は2040年頃の見込みといいますから、相当気の長いお話であります。

 

 臨海地下鉄、今回の運行事業者決定のニュースも、事業化決定の際と同じく『読売新聞』のスクープでした。読売には、この話題をずっと追い続けている記者がおられるのでしょう。ともあれ、2040年以降という開業が楽しみですが、開業時の東京の交通がどのように変貌しているか、こればかりは見通せません。