僕は、お母さんにいつも、「いい子でしょ?」とか、「いい子だよね?」と聞いてしまいます。

1日1回は必ず聞いていると思うし、もっとたくさん聞いている時もあります。

不思議なのが、別に「いい子」だと褒めてほしいわけではないんだけど、なぜかこの聞き方になってしまいます。

僕は、昔から、お母さんに「いい子」、「優等生」、と褒められてきているけど、本当は僕は、「いい子」なんて言ってほしくなかったんです。

「頑張ってるね」とか、「頑張りすぎなくていいよ」とか、努力を褒めてほしかったんです。

「いい子」だと言われることで、僕は、「もっと頑張らないと」と、自分でプレッシャーをかけていました。

「いい子」なんて言われたいわけじゃないのに、今でも僕は、「いい子」でないといけない。いい子じゃないと、自分に価値がない。ぐらいに思ってるんだと思います。

不安なんです。

お母さんにすら、気をつかってしまうんです。

「いい子」でいようとしてしまうんです。

今は、お母さんも、僕の言うことを理解してくれるし、関係も良好なんだけど、なぜか、気をつかってしまうというか、「いい子」でいようとしてしまうんです。

そもそも、褒められたいというか、怒られたくなかったんです。

子どもの時は、お母さんも、学校の先生とか、自分も、僕に障害があるなんて知らなかったので、できないことが他の子よりも多くて、怒られたりすることが多かったです。

だけど、小学生のうちは、テストも、とりあえず意味はわからなくても、答えを覚えちゃえば点数が取れるので、誰も、僕に障害があるとか、気がつきませんでした。

むしろ、なんでも一生懸命で、真面目な優等生でした。

お母さんも本気でそう思っていました。

だから、例えば、会話の中で、何回説明してもわからないこととかがあると、「話を聞いていない」と思われて怒られたりしていました。

だから、僕は怒られることが多かったので、「これ以上怒られたら、心が壊れちゃう」と思いました。

それで、怒られないように、褒められるようにしていました。