【歌詞】薄暮を染める | ぐちりさんのぐちぐちリリリック

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愚痴が嫌いな、ぐちりさんの曲の歌詞置き場

「これはきっと訣別だ」
ー追想の夕暮れー

作詞曲:ぐちり
Vo.琴葉茜
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茜色に染まった街並みを背に立ち去った
これはきっと訣別だ 青き日々に餞別を
溜息は夢だった 掴めるはずがないと
いつか見た幻は 夢とわかっているのに

歩きなれていた通学路 二丁目の角の公園も
今や寂れた歩道橋も 私を置いていく
見るたびに思い出してしまう ダメだなもう前も見れないや
歩くと決めたはずなのに 足が竦む

夢に紛う 貴方の影が追い越してゆく
二度と手の届かない過去(もの)とわかっているけれど
瞼の裏で笑っていた いつも傍で笑っていた
ただ「その姿が叶うのなら…」なんて思ってしまったんだ

『頬を伝う五月雨よ 全て掻き消してしまえ』
夕立ちの空はいつもよりも綺麗だった
この想いも 恋も 迷いも 忘れられたらいいのに


言の葉は宙を舞った それは届かぬ想いを乗せたまま
彼方へと消え去った
夢なんかじゃなかった 紛れもなく現実だった
その瞳は二度と こちらを向くことはない

揺らめいた 陽炎が視界を鎖していく
「こんなはずじゃなかった」なんて今更もう遅いけれど
その手を握っていたかった 隣で笑っていたかった
ただ「その未来が叶うのなら…」なんて思ってしまったんだ

『劈く蝉時雨よ 全て掻き消してしまえ』
初夏の雨音はいつもよりも静かだった
夕立ちの空に背を向けて 啜り泣き立ち尽くす
こんな事ならば 出会わなければよかったのにな


夢に紛う 貴方の影が追い越してゆく
二度と手の届かない過去(もの)とわかっているけれど
悔やむほど苦しくて 涙が止まらなくて
ただどうしようもなく‘‘愛していた’’なんて…


夕暮れに笑う 貴方の影を思い出してしまう
二度と手の届かない過去(もの)とわかっているけれど
指に光る誓いも 約束も 花束も
ただその姿は叶うことなく もう終わってしまったんだ

『このまま暗い闇夜よ すべて呑み込んでしまえ』
雨上がりにかかる虹はもう見えなかった
立ち止まれども道は続く 残酷にも時間は止まりはしないんだ
もう全部全部背負い込んでさ 進まなくちゃいけない

行けないよ