サスペンションのボルトは・・・ | ボメックスいさかのひとり言……

サスペンションのボルトは・・・

車高を落として、カッコ良くしたい!

 

スポーツ走行をするのに、サスペンションを交換したい。

 

昭和生まれのオジサン世代には、

 

安価なサスペンションキットはありませんでしたし、

 

社外のショックアブソーバーに、ローダウンスプリング。

 

それだけを交換するだけで満足な時代もありました。

 

 

現在は、モータースポーツやカスタマイズを提案する、

 

自動車販売店ディーラー様でも購入することが出来ますし、

 

組み付けを行って頂くこともできる時代です。

 

 

もちろんサスペンション交換は、スポーツカーだけではなく、

 

ミニバンや軽自動車でも、多くの方が装着されるようになりました。

 

 

そこで1つ注意をして頂きたいのは、

 

サスペンション交換を行う際に、ボルト交換を行ってますか??

 

という質問です。

 

 

もちろん車種によっては、

 

交換部品に含まれていない車種もありますが、

 

こちらのブログで良く登場している、

 

FFレビンのマックファーソンストラットモデルでは、

 

フロントサスペンションとナックルを固定するボルトは、

 

再使用不可能な部品になっております。

 

 

こちらのブログをお読みの方の中には、

 

“えっえっ!?”という方もおられるかも知れませんが、

 

こちらのボルトは、再使用不可となっております。

 

 

では、こちらのボルトの組付けトルクをご存知ですか??

 

ご自身でサスペンション交換をされる方は、

 

何ニュートンでボルトとナットを組み付けておりますか?

 

 

その答えは↓こちら

 

 

こちらの画像には、“274”という数字を記載しておりますが、

 

車両整備書には、275ニュートン・メートルと記載されております。

 

 

一般的なホイールの組み付けトルクが103ニュートンですから、

 

フロントサスペンションとナックルを固定するボルトは、

 

ホイールを組み付けるトルクの2.5強の力で組み付ける。

 

ということになります。

 

ご自身で交換作業をされている方は、

 

それだけの力で組み付けを行ってますか??

 

 

当然、これだけの力でボルトを組み付けるということは・・・

 

以前、エンジンの組み上げ時のブログで掲載した、

 

ボルトの塑性域内での組み付けを行っている。

 

ということが想像できるかと思います。

 

 

ですから、こちらのボルトは・・・

 

ボルトの弾性域を超えて、

 

最大限の力を発揮させる塑性域で組み付けを行っている。

 

弾性域を超えているので、

 

ボルトが元のかたちに戻ろうとする復元力を超えている。

 

つまり、ボルトが伸び切った状態になっている。

 

ということになります。

 

ですから、整備書にはボルトの再使用は不可能!

 

という表記がされている。というわけです。

 

 

と言うことで、ご自信の愛車は大丈夫ですか??

 

正しい知識と正しい作業は大切です。

 

ボルト代やナット代をケチっていませんか?

 

 

先日のブログでは、

 

色々な意味で2分化される時代になりつつある。

 

という表現を致しましたが・・・

 

これは作業を行う販売店さんやショップさん、

 

実際に作業を行う整備士さんやメカニックさんの知識。

 

そして、作業を依頼されるお客様の知識や価値観

 

色々な意味で、2分化されてつつあるような気がします。

 

 

ちなみに、こちらのボルトの組み付けトルクは、

 

FFレビトレの中で、最も組み付けトルクの高いボルト。

 

シャーシやエンジン、ミッションを支える、

 

メンバー(サブフレーム)を組み付けるボルトよりも高いです。