うん!良いですね!!
こちらのブログではシリンダーブロックを使い、
変形したバッフルプレートの修正作業を行っておりましたが、
ここにシリンダーブロックがある!
ということは・・・
はい、シリンダーブロックが加工を終えて戻ってきた!!
ということでもあります(笑)
今回の最大の問題は・・・
既に純正オーバーサイズピストンが組まれたエンジンであったこと。
製作時に加工が行われたピストンクリアランス、
これまでの走行で、磨耗や歪が発生したと思われるシリンダーが、
再使用することができるか?
できないか??
これによって、作業内容が大きく変わります。
もちろん、製作費用も大きく変わります。
オーバーホールは、開けてみなければ判らない。
オーバーホールを依頼されるお客様は、
金額の判らない作業を依頼するのは・・・
正直、不安ですよね??
正直、怖くて依頼し辛いですよね??
逆に、作業を依頼されるショップ様や販売店様も・・・
エンジンを開けて見なければ判りませんし、
エンジンの細部を計測してみなければ、判断できません。
今回のように、バッフルプレートが変形していた場合・・・
新品部品が供給されていれば、税込6930円で済む話が、
何日も掛けて修正作業を行えば、
新品部品代の何倍もの費用が掛かります。
こちらのブログをお読みの方であれば、
昔から、部品を入手できる時に買っておきましょう!!
と言い続けて来ましたが、
平成ふた桁製のクルマでも、そういう時代になりました。
とはいっても、製造から20年も経過すれば・・・
そりゃ、需要の少ない部品は、廃盤になりますよね!
特に、金型を使って製造しなければならない部品は、
金型を保管するだけでもお金の掛かる話です。
実際に、お金が掛かるか?掛からないか?
という部分は別として・・・
モノを保管するということは、
場所を使うわけですから、
場所を占拠するということは、
場所代を誰かが負担している。
という話になります。
と言うことで、
今回は、非常に精度の高い計測が必要となります。
計測も1000分台(0.001mm)の計測になりますし、
シリンダー内の計測も、
ダミーヘッドを組み付けての計測が理想です。
計測値によっては、ピストンをさらに大きなものに変更をする。
または、シリンダーブロックを交換しなければならない。
ということも想定できますので、
完璧な計測が必要となります。
結果の方は、以前のブログでご報告致しました通り、
ピストンは、元々組み付けられていたものを使用し、
そのピストン径に合わせたクリアランスを、
シリンダー内の磨耗修正を行いつつ、
シリンダーホーニングを行うことに致しました。
加えて、シリンダーブロック上面も歪んでおりましたので、
シリンダーブロック上面の面研(めんけん)を行いました。
歪みゼロの熱が入ったシリンダーブロックの上面。
素敵ですね!!
シリンダー内も、ダミーヘッドを組み付けて研磨。
今回は、レーシングエンジンではありませんので・・・
敢えてシリンダー内にハッチ(キズ)を入れ、
エンジンオイルが食いつきやすいシリンダーにしました。
たぶん、良いと思います。
ホント、1000分台の加工。
かなり攻めた加工を行って頂きました!!
凄く、良いと思います。
エンジンは、密着・密閉・気密性の高さ!!
さて、変形したバッフルプレートは、どうなったかな??