4AGは010・・・ | ボメックスいさかのひとり言……

4AGは010・・・

4Aエンジンのピストンクリアランスは、0.10(0)mm。

 

プラス0.02(0)mmが標準ピストンクリアランス。

 

つまりは、0.10(0)mmから0.12(0)mmが標準クリアランス

 

こちらは、16バルブエンジンのピストンクリアランス。

 

 

20バルブエンジンの場合は、0.095mm。

 

プラス0.02(0)mmが標準ピストンクリアランスになります。

 

こちらは、0.095mmから0.115mmが標準クリアランスになります。

 

単純に、20Vエンジンの方が0.005mm狭いということになります。

 

ざっくり4AGは010、または011と覚えて於けば、

 

16Vでも20Vでも合格点!というわけです。

 

 

こちらのデータは、

 

整備書に記載されている数字になりますので、ご確認下さい。

 

もちろん計測場所も指定の位置がありますので、ご確認下さい。

 

 

そうなると、

 

先ほどの計測データと照合すると数字が合わない部分がありますが、

 

 

それは整備書に記載されている計測場所と異なるから・・・。

 

ということをお間違えの無いようにして下さい。

 

 

とは言え、整備書に記載されている位置と比較しても、

 

正直、ピストンクリアランスを攻めてます。

 

ここで言う“攻めている”という意味は、

 

このエンジンを組まれた方は、レースなどの経験をお持ちで、

 

それらの経験からピストンクリアランスを狭くしている。

 

という意味になります。

 

もちろん、攻め過ぎてしまえば、エンジンは壊れてしまいます。

 

エンジンの安全マージンを考慮しつつ、

 

純正エンジンよりも高出力となるピストンクリアランスをご存じである。

 

という方が組まれたエンジン。ということになります。

 

 

私の中では・・・

 

エンジンのバリ取りをしている人が組んでいるわけですから、

 

正直、攻めていると思っておりましたし、

 

攻めていると良いなぁ!

 

という希望もありました。

 

 

攻めていれば、

 

元々組まれていたピストンでも再使用できる。

 

 

しかし、ピストンやシリンダーの磨耗状況によっては不可能である。

 

そこで、新品ピストンを手配しておいた。

 

というのが、これまでの流れです。

 

 

もし、ピストンクリアランスが標準値の最大付近で取られていたら、

 

アウトの可能性もあり。

 

もし、ピストンクリアランスが攻めた数字で取られていたら、

 

最悪は、新品のピストンを使えば行けるであろう!!

 

という風に考えておりました。

 

 

上の計測データは、取り外したピストンデータですが、

 

新品ピストンは、やはり外径が大きかった。

 

つまり、その分、シリンダー内の削りシロがある。

 

 

これは、使用する磨材によって異なりますが、

 

数往復分に相当する、削りシロ(磨きシロ)を確保することができた。

 

ということになります。

 

回数を兼ねることで、シリンダー内が均一になりますから、

 

削りシロ(磨きシロ)が増えるということは、

 

シリンダー内の歪をゼロに近づけることができる。

 

というわけです。

 

 

まぁ、それにしても・・・

 

4Aエンジンのピストンクリアランスは広いですよね!

 

たぶん、ピストンの中でも最も広い部分が0.10(0)だと思いますが・・・

 

それでも、ピストンの個体差はありますが、

 

0.06(0)mmから0.07(0)mm位では無いでしょうか??

 

 

ちなみに水没したバイクのピストンクリアランスは、

 

 

0.02(0)mmから0.03(0)mmが標準のピストンクリアランス。

 

ホンダやマツダの4輪用エンジンでも、

 

0.03(0)mmから0.04(0)mmが標準クリアランスだったと思います。

 

 

余談ではありますが、

 

前回のブログで登場したダミーヘッドとは、

 

エンジンのシリンダーヘッドを模したブロックで、

 

こちらをシリンダーブロックの上面に組み付けることで、

 

シリンダーブロックに、シリンダーヘッドを載せた状態を作るわけです。

 

これにより、より精度のあるシリンダー内径を作ることができます。

 

ダミーヘッドに関しては、エンジン毎に異なりますので、

 

エンジン加工屋さんには、↓こんな感じで用意されております。