アルミ vs 鉄・・・ | ボメックスいさかのひとり言……

アルミ vs 鉄・・・

本来であれば、鉄に軍配が上がるわけですが・・・

 

残念ながら、アルミに負けてしまいました。。。

 

 

なんで??

 

ホント、マジ、根性ねーなー!!

 

 

こちらの(スタッド)ボルトは、

 

シリンダーヘッドとマフラーを組み付けるためのボルト。

 

上が新品のボルトで、下が折れて(ネジ切れて)しまったボルト。

 

 

専用のツールを使っても空回り。

 

破壊前提で、万力に固定して回転させたらネジ切れました。

 

相手は、アルミ鋳造製のシリンダーヘッド。

 

なぜ、スチール製の(スタッド)ボルトがネジ切れるのか??

 

 

ネジ切れるということは、

 

ボルトの強度以上に、

 

スタッドボルトとシリンダーヘッドが食いついている。

 

ということになります。

 

 

まぁ、熱の掛かる部分ですし、

 

雨風に晒されていれば、サビによる固着も考えられます。

 

しかし、スタッドボルトの相手はアルミ。

 

アルミですから、錆びるということはありません。

 

 

一年前にも、ボルトをネジ切ったことがありますが、

 

あの時は、鉄 vs 鉄。

 

お互い、錆びるモノ同士の戦い。

 

 

錆びるモノ同士の戦いですから、

 

M6サイズのボルトが負けるのは仕方の無いこと。

 

 

とは言っても、

 

常識的に考えて、熱が掛かるところ。

 

使用環境や保管状況によっては、雨風の掛かるところ。

 

当然、サビが発生することは判る部分だと思いますが、

 

ヤマハさんは、錆びて、折れる部品を純正採用された。

 

それがヤマハさんの判断なのでしょう。。。

 

 

さて、今回はアルミ鋳造品 vs 鉄製ボルトとの戦い!

 

やはり作業を行っていて、

 

サビサビのボルトを再使用するのは、嫌ですよね!

 

そもそもサビの“元”は、ボルトなわけですから、

 

サビが出たボルトは、

 

ボルトとしての性能や強度も落ちている。

 

ということになりますから、

 

新品に交換したいと考えるのが普通ではないでしょうか?

 

 

それに・・・

 

私、個人的には↓これ、気に入らないんですよね!

 

 

なんかコレ、オカシクないですか??

 

スタッドボルトって、こんな組み方をするものですか??

 

1ヶ所だけであれば、何かの拍子で緩んだのかな?

 

ということも考えられますが、

 

現在作業を行っているバイクは、

 

全てのスタッドボルトが、このような感じで組まれております。

 

正直、こんなスタッドボルトの組み方は、初めて見ました。

 

 

↓こちらはエキマニを固定するスタッドボルトですが・・・

 

 

たぶん、こんな感じ。

 

 

↓こちらはメインスタッドボルトですが・・・

 

 

ボルトの出面をミリ単位で組み付けて行きます。

 

 

基本的にボルトが止まる原理は、

 

ネジ山を伸ばすことによって固定します。

 

スタッドボルトに関しては、

 

ミリ単位で調整をしなくても、

 

ナットを組み付ければ固定される。

 

という部分もありますが、

 

↓こんな感じでスタッドボルトが止まっているのは・・・

 

 

私は嫌だな!

 

と感じておりました。

 

この浮いている部分は、

 

部品を組み付ければ見えなくなる部分です。

 

ですから、部品を組み付けてしまえば、外からは見えません。

 

では、どうしてこの位置でスタッドボルトが固定されているのか?

 

という部分が気になりますよね??

 

 

と言うことで・・・

 

新規にネジ山を作るつもりで作業を行いました!

 

ネジ山を切り出すための“下穴”は、

 

スタッドボルトのネジ山以上に下穴が開けられておりました。

 

しかしネジ山は、

 

スタッドボルトのネジ山以上には、開いてはおりませんでした。

 

つまり↓この様な組み付けになっていたのは・・・

 

 

スタッドボルトのネジ山よりも、

 

受け側のネジ山の長さが足りておらず、

 

スタッドボルトのネジ山を“力で食い込ませて”締め込まれていた。

 

という風に感じます。

 

 

生産工場で使用される(ネジ山を切り出すための)タップと、

 

街の整備工場レベルが使用するタップとは違いがあるかと思いますが、

 

実際に、ネジ山を新規に立てて、

 

純正スタッドボルトを入れた感じでは、

 

同じような出面になりました。

 

 

下穴に関しては、シリンダーヘッドへの加工ということで、

 

これ以上開ければ・・・

 

何らかの強度的な不具合が発生するのかも知れませんが、

 

であれば、スタッドボルトの長さを調整するなり、

 

何らかの加工は行って頂きたかったな!

 

というのが、私の個人的な感想。。。

 

 

と言うことで・・・

 

今回は、弊社製品の付属品で使用している、

 

特注ステンレス製のスタッドボルトを使うことにします。

 

 

皆様もご存知のように、

 

ステンレスの語源は、サテン(さび)レス(ない)ですから、

 

ヤマハさんの純正ボルトと比べれば、錆びることはありません。

 

素材の強度としても、当然ステンレスの方が上になります。

 

そして、偶然にも組付け側の突き出し量も同じでした!!

 

 

 

今回は、限りなく純正部品を使って、

 

オリジナル(向上出荷状態)に近く!

 

ということを前提に作業を進めておりましたが、

 

正直、純正品を使用すれば、再びサビが発生してしまう。

 

サビの発生によって、数分で外すことができる作業が、

 

専門的な知識と加工技術を必要とされる、

 

手間の掛かる作業になってしまう。。。

 

ということを考えると、

 

ここは、弊社のスタッドボルトに交換したいですね!

 

せっかくヤマハさんの純正スタッドボルトを手配しましたが、

 

 

こちらはお蔵入りにしますかね。。。