古きよき音
先日、長年使っていたステレオのスピーカーを交換しました。
今まで使っていたスピーカーはJBLというメーカーのもので、音の出る丸い部分が30センチのものだったので一般家庭のスピーカーとしては結構大きい方だったと思います。
JBLは50~60代の方には憧れのスピーカーだったらしく、その世界ではトップブランドです。
私はそんな贅沢なスピーカーで聞いていたのですが、イマイチ音に満足していませんでした。
確かに音はいいのですが、心に染みる感じではなかったのです。
そうこう感じながら10年が過ぎ、先日、前に真空管のアンプを作ってくれた人に久しぶりに会いに行きました。
その人は本当のステレオ・マニアで色々なアンプ、スピーカーを試し聴きして、所有して、最後には自分で作っているのです。
10年前にその人のところであるスピーカーを通して、古いブルースのレコードを聴かせてもらいました。
そのスピーカーはOperadioというメーカーで、どうやらアメリカでラジオのスピーカーを主としていたメーカーらしいのです。
JBLと比べると知名度も断然落ち、レベルも落ちるのだと思います。
しかし10年前に聴いたそのスピーカーの音にとにかく惚れ込んでしまい、いつかは譲ってもらいたいと切望していました。
その後にこれまた超優良ブランドのAltecの100万円もする超大型スピーカーで同じブルースを聴かせてもらったのですが、音は物凄く迫力があり、良いのですが、唯一無二という感じではなく、切望する音ではありませんでした。
そして先日、再びOperadio、そしてJBLの名器と言われるスピーカーを聴き比べさせてもらい、どちらでも譲るよ言われました。
音は断然JBLの方が良かったです。クリアーで一つ一つの音がはっきりしていて、低音もしっかり効いている。
しかし私はOperadioを選びました。
ちょっと聞くと古いラジカセで鳴らしているような音です、しかし私はそちらを選んだのです。
Operadioには他のスピーカーにはない古い暖かみのある音がするのです。
この音を聴くととても落ち着きます。
このスピーカーを通してまずビートルズのレコードを聴きました。
何となく音のまとまりが悪く感じます。これはスピーカーのせいです。
その後に50年代のJAZZヴォーカルのオリジナル盤を聴かせてもらいました。
この音には本当にしびれました。
よく音楽も音を突き詰めていくとJAZZかクラッシックに辿り着くといいます。
それが判った気がしました。これと比べるとビートルズは音が悪いのです。
そしてこのスピーカーではロックが合わないということも分かりました。
チャンスはあったのにオールジャンルを良い音で聴く事の出来るJBLの名器ではなく、敢えて音の悪い無名の50年代の古いスピーカーを持ち帰ってきました。
そして部屋で所有するJAZZのレコードを数枚聴いてみました。
私はまだJAZZはほとんど聴かないので昔のオリジナル盤は持っていません。
同じJAZZのレコードでもやはり昔出た盤と再発売された新しい盤では音の厚みが違うのです。
なんか自分の所有する盤では物足りなく感じます。
それだけ50年代のオリジナル盤の音は素晴らしかったのです。
あの音を自分の部屋でも聴きたいという欲が出てきました。
しかし音を突き詰めてこの地獄にはまってしまったら大変です。
お金がいくらあっても足りません。
そう思いながらそんなに高くないオリジナル盤を数枚欲しいなと思ってしまっています。
技術はどんどん進歩しているのに音はもう60年も前になる1950年代の音の方が今のCDよりも断然良い。
アメリカの古きよき音には今日の科学も勝てないのです。