お金に照れる話
11月もまだ10日過ぎたばかりだというのに東京は既に真冬のように冷えますね。
月日でいうとまだ冬というには早い気がするのですが、着る服は真冬の勝負服を早くも登場させたい感じです。
ただ今から勝負服を着込んでは身体が慣れてしまい、1、2月の寒さのピーク時には、寒さに対して抵抗出来なくなるかなとの不安もあり秋物の重ね着で凌いでいます。
そんな思いをしながらインターネットを見ていたら、ファーがたっぷり付いたジャケットを着たモデルさんの姿を見つけました。
襟、袖にはこれでもかというくらい羊の毛、他の写真を見ると裏面全体、腕部分にも贅沢にふかふかのファーが敷き詰められています。
こんなの着たら、極寒地でもびくともしないだろうなと思える程、迫力のあるジャケットです。
値段も高そうなのですが、とても素敵なジャケットだったので、出先ついでに実物を見に行きました。
本物は写真以上に迫力のある超極寒であろうがびくともしないであろうという天下無敵のジャケットです。
こんなのを着たら思いっきり寒いところに行きたくなっちゃうだろうななんてワクワクします。
試着はただなのでサイズを確認する為に値札をチェック。
一瞬ではなく二瞬目を疑った。
値札には、10万ではなく100万越えの価格が付いているのだ。
今まで洋服で7桁の価格表示など見たことありませんでした。
急に現実感がなくなってしまい、ワクワク感も消えてしまいました。
それでも記念に袖を通すだけでもと思ったのですが、店員さんに
‘これ試着させてもらえますか?’
という声もかけられませんでした。
しばらくそのジャケットを恐る恐る眺めていると、店員さんが
‘何かお試しのものがございましたらお気軽に声をかけてくださいね’
と言ってくれたのですが、‘試着’という言葉が口から出ず、その代わりに
‘これはとても素敵なジャケットですね、値段も物凄いですけど’
と思わず言っていました。
しかしとても優しいこの店員さんは私にこのジャケットも掲載されている豪華なカタログをくれました。
なんかとても嬉しくなってしまい何度もお礼を言って帰ってきました。
その日の夜、寝る前に枕元で何度もそのカタログを繰り返し繰り返し眺めました。
どれも素晴らしい洋服ばかり。
しかしお値段はそれ以上に素晴らしい。
‘金持ちになりたいのならお金に照れてはいけない’
とある人が言っていましたが、こんな洋服の前で照れない人がいるのでしょうか?
私なんぞ試着でも照れてしまったのに.........