生命力
中国の四川大地震で、がれきの下から36日ぶりに豚が助け出されたらしい。
雨水で命をつないだらしく、150キロの巨体は50キロにしぼんでいたという。
豚の寿命は種類にもよるが10~15年。
人間の平均寿命はいまや80歳以上。
果たして人間はがれきの下で36日間生き延びられるのだろうか?
ヨーガを日本に初めて紹介したとされている中村天風先生のインドでのヨーガ修行が記されている‘ヨーガに生きる’にこのような一説がある。
インドの山奥に連れていかれた中村氏の持病がどんどん悪化して、師に抗議をする
‘先生の言われたとおりに毎日行っておりますが、良くなるどころか悪くなる一方です’
すると師は
‘お前は自分で自分を悪くしているのが分からないのか!証拠を見せてやる’
と言って、はさみで中村氏の手を切ってしまった。
そして近くにいた犬にも同様のことを。
いきなり切られた犬はキャンキャンと鳴いた。
そして一週間経ったら結果が出るといって時間を稼がされた。
その一週間の間、中村氏はこんなインドの山奥で傷を負ってしまったらばい菌が入らないだろうか?
毎日心配で心配で堪らなかった。
そして一週間後、中村氏と犬の傷口はどうなったか?
傷口の心配ばかりしていた中村氏の傷口は案の定、膿初めていた。
しかし傷つけられて時に大きく鳴いた犬は、その後は傷口のことで余計な事も考えないので、ほとんど治ってしまっていた。
師は言う
‘お前は悪くならないだろうかと悪い方向に考えてばかりいるから、身体もそれに習って悪くなるのだ。’
がれきの下にいた豚は余計な事は考えないから生きていたのだろう。
生物は生き延びる生命力がある。
いかに心持ちが身体を支配するかをこの豚は証明してくれたのだ。
