前回の教会内装に続き、今度はかつての修道院(今はリッツォーリ病院)の紹介です照れ この施設の背骨とも呼ぶべき162mにおよび長廊下、現地では長袖(manica lunga)と呼ばれているのですが、、、つきあたりの窓から見える景色に注目目

ボローニャ旧市街のアシネッリの塔だけが見えているびっくり

↑窓からニョッキっと塔だけが見えるんです。さらに光学効果で窓から離れるほどアシネッリの塔上部が大きく見えるそう目 このパラドックス効果をじっくり検証する時間はなかったのですが、、、ちなみにこの廊下は病院の一部なので、お医者さんの研究室&診察室が並び、廊下には順番を待つ患者さんがいたりしますキョロキョロ 個室はかつて修道院の時代には僧侶達の個室で、廊下の中央にはフレスコで描かれた巨大な壁時計が

修道院時代には僧侶達に日課の時間を知らせる「目覚まし時計」と呼ばれていたそうで、音が出たのでしょうかうーん1520年頃のインノチェンツォ・ダ・イモラ(Innocenzo da Imola) のフレスコ画、ボローニャ近郊の街イモラ出身の画家インノチェンツォの作品です。時計が貴重だった16世紀、この時計の読み方も勉強しないと分からないですね真顔

 

インノチェンツォ・ダ・イモラはラファエロの特徴を受け継いだ、柔和で繊細な絵画を得意としたそうで、サン・ミケーレ教会の聖堂正面の「戦うミカエル様」も彼の作品でしたニコニコ 実物は現在ボローニャのピナコテーカ(国立絵画博物館)で展示されているので、現在教会にあるのはコピーと思われます

Wikiより↓正式名称は栄光に包まれる聖母と3聖人(1517-22年作)

 

修道院の長廊下には他にも修復された貴重なフレスコ画がおねがい 

こちらは修道院の至宝「8角形の回廊」に描かれた16世紀のフレスコ画連作の一部で、財団の寄付で修復されたものキョロキョロ アレッサンドロ・ティアリニ(Alessandro Tiarini, 1577-1668)作、回廊の壁画は聖ベネディクトの奇跡を描いたもので、1604年-1605年の間にボローニャを代表する画家カラッチを中心に製作されました。元々はグイドレーニに割り当てられていた2面の内、1面が何らかの理由でティアリニによって描かれたようです。

 

さらにもう1つ、かつて8角形の回廊にあった壁画が修復されて長廊下に飾られています目 同じく聖ベネディクトを描いた内容で、時代は古く1463年、オノフリオ・ダ・ファブリアノ(Onofrio da Fabriano)によるもの。損傷が激しいのですが、端正なたたずまいのフレスコ画ですニコ