女子サッカーは最強米国に逆転負け、可能性も見せた「なでしこ」 | BOLAO NANA`s Style

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北京五輪女子サッカーは18日、北京工人体育場で準決勝が行われ、日本代表チームは米国に4─2で敗れた。日本は前半中盤で先制したが前半終了間際に2点立て続けに失点、後半も2失点した。

最強米国との差が依然大きいことを示すと同時に、勝利への可能性も見せた戦いとなった。

<先制点が分岐点>

前半終了間際までは日本のペースだった。積極的な攻撃で相手陣内に攻め込み前半17分に先制。宮間あやからのコーナーキックを近賀ゆかりが合わせ、最後は大野忍が決めた。先制後もシュートを打ち込む場面もあったが、徐々に「ボールを起点に動かすときや仕掛けるときに単調な展開になった」(佐々木則夫監督)という。

相手はアテネ五輪のチャンピオンであり現在FIFAランキング1位の米国。日本は五輪や女子のワールドカップで4戦全敗している。最強米国に立ち向かうため「なでしこジャパン」は序盤から飛ばしたが、同時に徐々に体力を消耗していった。「前から前からプレッシャーをかけていたので体力的にしんどかった部分があったので、(2失点した)そのころは引き気味にやっていた」(池田浩美キャプテン)。

一方、序盤は動きがやや鈍かった米国は失点を機に徐々にエンジンがかかってくるという対照的な展開。相手にパスカットされるなどボールを奪われる場面が多くなり、後半41分、チャルプニーが右サイドからのボールを決めて同点。3分後にはオーライリーに力強いドリブルで中央に切れ込まれ逆転ゴールを許した。米国は後半も2得点するなど最後まで力が落ちなかった。「米国は背が大きいだけでなくパワー持久力がある」(佐々木監督)。フルスピードを持続する能力は依然として大きい隔たりがあることを示した一戦だった。

<意地を見せたなでしこ>

4─1で試合は終盤。あきらめる気持ちも芽生えはじめる時間帯になったが、日本のなでしこは意地を見せた。永里優季のシュートはコーナーポストに嫌われたものの、ロスタイム3分と最後の最後で途中出場の荒川恵理子が押し込んだ。

初の決勝進出はならなかったが21日のドイツとの3位決定戦がまだ控える。ともに準決勝で負けた同士。早く気持ちを切り替えた方が優位に立つ。相手はFIFAランキング2位(日本は10位)と格上ドイツだが、試合後、佐々木監督は選手たちに「下を向く内容ではない。自信を持ってドイツとの対戦に行こう」と話したという。

世界の強豪との距離は遠いといっても、準決勝に進むことのできる実力を見せたのも事実。五輪や女子のワールドカップでこれまで1点しか取ることができなかった米国相手に得点もした。

「将来の女子サッカーの理想的なモデルになりうる」(Sundhage米監督)とはほめすぎにしても、澤穂希を中心とした早いパス回しは日本男子サッカーの理想とする姿でもある。1968年メキシコ五輪以来のサッカー銅メダル獲得のチャンスは小さくない。