先日JR西日本の運転手が運転中に運転室で脱糞してしまい、電車が止まったことを紹介したが、運転手はどのようにしてウンコ対策をしているのだろうか。JR東海の社員に聞いてみた。
「ウンコ対処法は、基本は“我慢するしかない”ということです。“とにかく耐えろ”というのが上からの命令ですね。でも、こんなのムリじゃないっすか! ただ、最近では、本当にどうしようもないときのために、“ミニマルちゃん”という子供用のおまるセットを用意する人がけっこういます。
本来はアウトドアや災害時に使うものだと思うのですが、運転手にとって途中で催したらそれは“災害”ですよ。これを使えばニオイも消えるし、袋にいれて、そのままポイッとできる。広げると大きくなりますが、普段はペチャンコにして鞄に入れることができます。あとは、急激に訪れた便意を止める薬の“ストッパ”を持っている人もいます」
「我慢するしかない」というのは酷な話ではあるが、運転手の皆さんは自衛策を講じ始めているようだ。
「おなかが痛く、どうしようもなかったら、本部に連絡をいれます。“どうしようもなく我慢できないから交代してください!”と言ったら交代してくれることもあります。あと、新幹線の“こだま”であれば、用を足すことができます。走っている時はトイレに行くことは禁止されていますが、“こだま”は色々な駅で止まるし、数分間停車することもあります。その時間に用を足すことは許されているのです」
また、「これは裏技で本来はやってはいけないのですが…」という新幹線運転手の対処法が、車掌に代わってもらうこと。運転のできる車掌もいるようで、その人に“代わってくれ、もうダメだ”と言うことによって、運転を代わってくれるケースもあるのだという。
「でも、これは絶対にやってはいけないことです。処罰の対象になりますよ。場合によっては、蹴落としたい相手がたまたま“代わってくれ”と言ったらそれとなくその事実が上に伝わるようにし、その運転手が怒られるよう仕向けることもあるそうです」。
人の命を預かる職業だけに、運転手は「尿~意ドーン」、「行っトイレ~」などと気軽にはできないようだ。
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