富士山の世界文化遺産登録に向けた機運を高めようと、山梨、静岡両県が9日、山頂付近で初めての合同清掃をした。
両県職員、山岳連盟と山小屋の関係者ら82人が参加し、1時間半で1139キロ・グラムのごみを回収した。
山梨県観光資源課などによると、両県は毎年、登山道の5~8合目を中心に清掃してきた。しかし、山頂付近は急斜面で危険が伴う上、県境が未確定のために手つかずだった。6月に富士山が世界文化遺産の暫定リストに登載されたこともあり、「富士山は一つ」を合言葉に合同清掃を決めた。
参加者は8日午後に山梨県側の吉田口、静岡県側の須走口を出発。ごみを拾いながら登り、9日午前10時に山頂で合流した。火口付近には、空き缶やガラス、瀬戸物の破片などが多かったが、車のバッテリーや角材なども見つかった。