5/21 【一本のペンで世界を変える】 


書く(描く)ことで
世界を変える。 

世界が変わる。 


 何度ハンターに狙われても、ちびクマくんはあきらめない。

屈しない。

新しい世界を創り出し、切り拓いていくんだ。 


 かっこいいぞ、クマくん! 



 ☆『クマくんのふしぎなエンピツ』

(アンソニー・ブラウン 作/田村隆一 訳/1993年 評論社)





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5/21 【絵本ラウンジLOOP なかの」(東京都中野区)オープン!】

オープンセレモニーにお招きいただきました。
緑眩しい公園の前。
ぐるりと囲む曲線の棚には、国やテーマ、ジャンルごとの絵本が並んでいます。
シアターでは『スパゲッティのぼうけん』(クレーン謙 作/絵本塾出版)の世界に入り込む体験も。


5/24
再訪。実際の子どもたちの様子を見てみたくて。寝転んで読んだり、棚に沿って勇ましく歩く赤ちゃん多数。まずは探検ですよね👶✨👣
分類はさらにわかりやすくなり、絵本も増える予感。シアターではお子たちがぐいっと物語の世界に入りこむ様子が胸熱でした。



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5/22 【たまご料理の日に🥚】

プロベンセン夫妻の数ある名作の中でもこの『たまごってふしぎ』(講談社)がいちばんのお気に入り。

 《たまごと きいて なにを おもいうかべる?》

 読者に優しく問いかけながら、身近な「たまご」を入口に、科学の世界へと誘います。 

 絵も、こみやゆうの訳文も最高。
これが絵本だ!

わたしの偏愛絵本。ぜひ読んでみてくださいね。

プロベンセン夫妻は、こどもの好奇心を引き出し次の展開へ導く名手。読み返す度に、静かな感動をおぼえます。
どの作品構成も、こどもの心の動き、こどもへの影響が考え抜かれているのです。匠の技。
自然科学をみすえているのだけれど、絵はリアルであることに必ずしもこだわらない。美しい。



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【好きなものは?】

フランソワーズの作品はどれも砂糖菓子みたいに可愛い。 
「わたし」が好きなものをあげていくこの絵本には、ねこ、あかちゃん、ピクニック……それからアイスクリームに本♪

 〝自分らしい〟って、
好きなものをちゃんと知ってるってこと。 


 ☆『わたしのすきなもの』
(フランソワーズ 作/中川千尋 訳/偕成社)

好きなものを選んで、気持ちを伝えたいと思ったら、そこでで安心して伝えられるということ。

誰かと伝えあうことで、世界がひろがるということ。

私たちに何ができるだろう?
できること、たくさんありますよ😊🍀😊



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5/23 【講演会登壇】

「保育に活かすジェンダー の視点:自分らしさを育む絵本」(東京都葛飾区)
葛飾区の保育士等の皆様、職員の皆様、ありがとうございました!
当日のレポはこちら⇣



5/25
だいぶ年上の方へおもしろい一筆箋で書いてよいものか否か迷う
(出口かずみさんの可愛い「一筆済み箋」)



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5/25 【創作物におけるジェンダー表現】

絵本の「ジェンダー表現」も時代とともに変化しています。
それに触れると「たいせつな作品にケチをつける気か」「この作品にはそれ以上に子どもを惹きつける魅力がある」と怒る方が時々いてビックリしてしまうのですが、
「作品は時代のなかで生まれ、時代のなかで批評が加えられる」ということです。

(漫画「はいからさんが通る」新装版で追加されたという読者への注意書きをみかけて。素晴らしく誠実でまっとうな文書でした👏)



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5/26

私の好きな一冊『12にんのいちにち』(杉田比呂美/あすなろ書房)は、12人各々の「時」を12分割で描く“定点観測絵本”。

 '93『街のいちにち』(ブロンズ新社)は、大人向けの意識で作られた絵本でした。リニューアル版では(テレビ局女性記者の)タバコ等、様々な箇所が見直され変更されています。

この絵本の12人の老若男女+ライオン…大好きです。見えないけれど皆それぞれの時を、それぞれの思いを胸に生きている。そうして実は、誰かの生に、知らない間に関わっているのですよね。
ああ、なんて面白くて愛おしい世界……!



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5/27 【こどもを守る】

戦争で失われる命がある。
親を亡くして飢える子どもがいる。
私たちはそんな世界を生きている。
私たちはそんな過去をもっている。

《みんなに まもられて あなたの いちにちが はじまります。》


ならば

信じてもらわなきゃ。

私たち


◇『あなたはせかいのこども』
(まつむらまいこ/ほるぷ出版)



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5/27 【図書館関係者向け・児童図書展示会】

トーハン主催、図書館関係者向け児童書展示会(東京都北区王子/北とぴあ)へ。

司書研修で取り上げたい本、講演会で紹介したい本など様々な本に出会いました。
さまざまな児童向け書籍がババッと並んでいるのですが、
出版社別小スペースでは、BL出版、ほるぷ出版、あすなろ書房、汐文社、金の星社、さ・え・ら書房、東洋館出版社、農文協、化学同人(敬称略)の方々より、各社推し本を丁寧にご案内いただきました。ありがとうございます。
版元の方と直接言葉を交わしあうことで、ブックトークのヒントを得たり、実際のニーズを現場から伝えるよき機会になるのではないでしょうか。
トーハン主催。北とぴあでは5/30まで開催。




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5/29 【日本児童教育専門学校 卒業生グループ展】

ご案内いただき、日本児童教育専門学校 卒業生3名のグループ展へ。ギャラリーニイク(表参道)最終日。

モリヤユメコ さんは十年前、生後十日のあかんぼを図書館の私に預け授業を受けた猛者だ。(一度だけ😆)
この度「キンダーおはなしえほん 」6月号『もうじかん』(フレーベル館)で絵本作家デビュー。

遊んでる5分と待ってる5分、同じ5分でも全然違うよね。不思議だね〜……を絵本化。軽やかなタッチ。子どもをよくみつめていることがわかります。次回作も楽しみにしています!



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5/29 【いもうと絵本】

《ずるい ずるい ねえねは ずるい》

姉妹を描く絵本といえば
☆『いもうとかいぎ』(石黒亜矢子/2016年 ビリケン出版)

蝶のてふちゃん、ダンゴムシのまんまるこちゃんたちは会議を開きます。

お団子全部食べちゃうし、わたしなんてお古ばっかりで。
ねえねなんてキライ!
ねえねのこと、もう、こらしめちゃう……? 

子育て支援の講演の際などに、親御さんから「きょうだいを平等に扱っているつもりだけど」「上の子にガマンさせちゃう」と反省の弁を聞くことがあります。
「案外互いに愛情」……と、こちらの絵本『いもうとかいぎ』を紹介します。
絵が大好き。ここに出てくる妹たち、みんなほんとに妹顔だなあ

絵本を楽しみ、てんでに腹落ちしたり「やっぱりゆるさない〜」と歯ぎしりしたり(笑)
いっぱい愛されたい!ってことなのですよね。
子育て期の親御さんがよくこぼされる「これでよかったのか…」「わたしのせいかも…」といった弱音も我が子への深い愛情ゆえ。大丈夫!と伝えたいと思います🍀



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5/30 【フジコ・ヘミングさんの絵本】

うどん屋さんに入ったら、フジ子・ヘミング(フジコ・ヘミング)の描いた『紙のピアノの物語』(2003年 講談社)が置いてありました。

 少女とピアノが出会う物語。ふしぎな魔法が描かれています。

デザイナーの父親の影響もあり、小さいころから絵を描くのが好きだったというフジコ・ヘミングさん。


下北沢に暮らしていた頃、2度すれ違ったことがありました。おしゃれで気品があってすごいオーラを感じたなあ

さようなら フジコ・ヘミングさん



5月にみた いいものいろいろ











もうすぐ紫陽花の季節ですね。たのしみです。
まるくて小さい花弁がたくさん集まって、紫や青、白やピンクで梅雨時のゆううつを晴らしてくれる紫陽花。だいすき。

6月も絵本の話やよもやま話、よろしければおつきあいくださいませ。

ごきげんよう

🐦 絵本コーディネーター東條知美