6/13


絵本は誰のものでもないけれど、大人にならないとわからない、味わえない作品は一定数あると思う。

チャールズ・キーピングの絵本がまさにそれ。


『アルフィーとせかいのむこうがわ』(ふしみみさを訳 ロクリン社)の主役は無邪気な子供だけど、物乞い男の深い哀しみと愛を知るのは、きっと大人だけ。 


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6/14

今日ちょっとタイムラインに元気なかったり凹んだり怖い思いをした人が多い気がするので、かわいい画像あげるね。 

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6/15

細密に描き出される自然美と、可愛らしいアマガエルの姿形。
(この指先の丸み!)

雨の季節に、記憶と感覚の扉を開く絵本『あまがえるのぼうけん』を。

人生は冒険だ。うむ。



☆『あまがえるのぼうけん』(たてのひろし作/かわしまはるこ絵 世界文化社)
田舎ではカエルの合唱がにぎやかな季節ですね。
中でも「雨鳴き」は、アマガエルがよく発する声。
皮膚が薄いアマガエルは天候の変化に敏感で、雨が降り出す前の湿度や気圧に反応して鳴くのだそうです。
"降るよー。さあ冒険に出かけよう!"と仲間に呼びかけてるみたいで、ちょっといいね✨

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6/16

☆『郵便局員ねこ』(ゲイル・E・ヘイリー作/芦野あき訳 ほるぷ出版)
農場を飛び出したクレアはロンドンの街へ。
しかし食べ物はなく、凶暴な猫のなわばりでは襲われます。
凍てつく貧民街で一時の温もりを得るもすぐにまた独りぼっち。
そんなクレアが王立郵便局で授かった、輝かしい名誉とは……? 

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『郵便局員ねこ』の舞台は19世紀中頃のロンドン。
ねずみによる被害に頭を抱えた当時のロンドンで王立郵便局も例外ではなく、1868年、「郵便物や為替がねずみにかじられて大被害をこうむった」「ねこの採用はひじょうに功を奏し、ねこは彼らの能力を十分発揮」と記録あり……と、後書きに記載があります。

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1976イギリス発、史実をヒントにした物語。
のびやかな線、ダイナミックな構図、着彩のおもしろさ。

19cロンドンの街並みやファッション、人々の暮らし(貧富の格差も含め)を映し出します。

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6/17

かつて病気がちだった息子が入院先で「もっかい読んで」とせがんだ絵本。

ゲラゲラ笑うその様子に、ホッと安心させてくれた絵本。

へびのかんごふさんの注射、いかにも効能がありそう…!(噛まれてみる?😁)

☆『さるのせんせいとへびのかんごふさん』(穂高順也/荒井良二 ビリケン出版)

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6/20 【世界難民の日】

〈そうです。 あなたがうまれた せかいは、 こんなに すてきなところです〉……

そう伝えられるように
すべての子どもに安心な暮らしを。

世界の美しさを、安心と希望と共に手渡すことができますように。

☆『あなたがうまれたせかい』(ウィリアム・ホール/ロジャー・デュボアザン/星川夏代 童話館出版) 

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6/21

「ありの〜ままで〜♪」…
高らかな歌声が世界中に響き渡ったのが2013年。
絵本の世界でも、ずっと前からこの大切なテーマはうたわれています🍀

〈まんまるおなかも、くるくるしっぽも、ちいさな あしも、みんな だいすき。〉

☆『わたしとなかよし』(ナンシー・カールソン/中川千尋 瑞雲舎) 
原書は『I LIKE ME!』1988年アメリカ発。

「わたし」のいちばんの友達はわたし…だから、まずは自分自身を喜ばせてあげよう♪
とか、
失敗したって大丈夫。きっとうまくいくよ♪
とか。しみます。

たいせつな「わたし」を裏切らないぞ。嘘つかないもん!と
私に勇気を与えてくれる絵本でもあります🏋️ 

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6/21 【夏至】

紫色の空に白いビムロスがかる夜。
かわうそは歌い、木は踊る。
寝間着のまま飛び出した少女たちは特別なパーティーを楽しむ……。

幻想的な美しさにあふれた逸品。

◇『空がレースにみえるとき』(エリノア・ランダー・ホロウィッツ文/バーバラ・クーニー絵/白石かずこ訳 ほるぷ出版)

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6/23 🌟男女共同参画週間(~6/29)


〈新しい朝がきたことを、告げてやれ。
世界中に 告げてやれ〉
……

オンドリみたいにふるまうことをやめたメンドリと、"ぼくのほうがえらい"と威張るのをやめた手袋の物語。

「いま」を映し出す絵本。


☆『メンドリと赤いてぶくろ』(安東みきえ作/村尾亘絵 KADOKAWA)

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6/27

(帰宅後、テレビに映る自分、一流の芸能人と話をする自分の姿を見て完全に現実感を失う。
バラエティーを作るプロ集団による現場。たいへん勉強になりました!)


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6/29

☆『1999年6月29日』(デイヴィッド・ウィーズナー 作/江國香織 訳 BL出版)

5/11、こども研究者のホリーが野菜の苗木を空に打ち上げる。
電離層における発育実験だ。
6/29、国中に超巨大野菜が出現!ホリーの実験結果?
いや、ちょっと違うみたいだぞ……!

計り知れない理由に胸がときめく絵本。

オチはぜったいにナイショ 。

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今月の百景


劇団ひとりさん、村上信五さん、スタッフの皆様、たいへんお世話になりました!(6/27)

隣の楽屋に以前お世話になったモッチーさん!嬉しい!モッチーさんのおかげで緊張が解けました✨(6/27)

佐倉市の石井副市長と。皆様ありがとうございました!(6/25)

振り返ったらエイが迫っていました!(6/18)


今月もおつかれさまでした。
まさかの6月の猛暑。
みなさま、くれぐれもご自愛ください。
水分・塩分・休息・絵本。
バランスの良い毎日を✨🏋️✨

絵本コーディネーター東條知美