2/15、ご縁をいただき、長らく日本児童文学界のトップを走りつづける松谷みよ子さんの米寿のお祝いの会に参加させていただきました!


 絵本『いないいないばあ』、『いいおかお』、『龍の子太郎』、『いっすんぼうし』、『まちんと』、『ジャムねこさん』、児童文学の『ちいさいモモちゃん』、『ふたりのイーダ』などなど・・・・・
数え切れないくらい多くの作品を世に出してこられた松谷みよ子さん。



(米寿の賀の会場を入ると、松谷みよ子さん作品の数々がたっぷりと紹介されていました。)




 本日88歳を迎えられたわけですが、ご家族の「どんどん若返っている」というお言葉の通り、終始にこやかに歓談の輪の中心にいらっしゃいました。

(お孫さんの瀬川耕太郎さんはご挨拶の中で、「松谷作品のすごさを成長した今、本当に感じる」と語られました。)


 

散会後もおしゃべりの場に加わらせていただき、先生に以前からお伺いしたかったことを、少しだけお話しさせていただくことができました。


東條:黒姫(長野県)の童話館にある松谷先生のコーナーでは、薄暗い空間に、昔話や民話に内包される「闇」や「自然や見えないものに対する畏怖の念」を感じることができます。黒姫にゆかりがおありでしょうか。

松谷みよ子さん:信州は、東京で空襲がはげしくなった戦争の頃長く疎開したことがありました。
その当時坪田譲二先生に最初に原稿を見てもらったのは、野尻湖。
それでびわの実学校で師事することになって...ご縁があるんですよ。
その後私は木下順次さんの影響を強く受け民話再訪をしたのですが、そういったご縁もあって最初に訪れたのは信州でした。


(※民話再訪について、詳しくは光村図書さんの2010年インタビューをどうぞ。http://www.mitsumura-tosho.co.jp/season/2010_summer/01.html

 
子どもに媚びず、闇は闇として、悲しみは悲しみとして書き、「それをいかに昇華させるか」を読者に問う松谷みよ子作品。

戦争をテーマにした作品には、自ら空襲を体験し平和を心から願う松谷さんの思いがあふれています。

多くの作品群を、いま、改めて読み返してみたいと思います。