アフガニスタン2007.2/233/9) 



『僕らの絵本』

(絵/やべみつのりさん)

やべさんは、20072月 図書館活動専門家の佐藤凉子さんと共にアフガニスタンへ渡りました。

SVA2001.9.11後の緊急救援活動からアフガンに関わり、食糧支援、ジャララバード事務所の設立、子ども図書館の立ち上げなどの活動を行ってきました。2004年にSVAスタッフの方がやべさんの紙芝居『でてきたなあ~んだ?』 をアフガンで紹介したことは、現地で手作り紙芝居が作られ、子どもたちが楽しむようになったきっかけのひとつとなったそうです。


『僕らの絵本』


(しかけ紙芝居『でてきたなあーんだ?』やべみつのり作/童心社)



アメリカの「対テロ」戦争が続行中だった2007年、アフガンで実施されたSVAの「図書館活動研修会」。これに講師として派遣されることとなったやべさん。この年の正月から「髭面が多いアフガンの人にならって髭を生やし気持ちを近づけようと思った」そうです。また「SVAからもしもの時のために覚書が送られてきた。それにサインした」と、当時の気持ちを振り返っていらっしゃいました。



日本で16年間やってこられた造形教室「ハラッパ」での活動、ラオスでの「紙芝居づくりセミナー」などの体験から、紙芝居や絵本、造形あそびの資料など「トランクが壊れるほど」詰め込んでの渡航でした。

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ドバイから国連の飛行機に乗り換え、首都カブールから約4時間。「図書館活動研修会」はアフガニスタン東部、ナンガハル州の州都ジャララバードにあるSVAのアフガン事務所で5日間にわたって行われました。午前は図書館活動専門家 佐藤凉子さんによる図書館についての講義、やべさんの担当は午後のワークショップでした。

参加者は、SVAアフガン図書館活動家・子ども図書館のスタッフ・教育局職員・教師・小学校図書館員という顔ぶれ。女性スタッフや女教師もいますが、参加者の大半は髭面の男性だったそうです。



『僕らの絵本』

(やべさんが企画制作した「手づくり紙芝居キット」を用いてのワークショップ。)
『僕らの絵本』

『僕らの絵本』

大人が子どものために何かをしてあげるという素地の元々あまりないお国柄で、「子どものための制作物」の意義を訴え広めることがいかに難しいかということは、多少感じる場面もあったとのことです。

「けれども約30年も続く内戦状態の中で子どもへの教育がいかに重要かということ、そんな中で我々の研修に対しての感謝を示す言葉を多くいただきました。」(やべさん)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(③へ続く。)