トコジラミ(床虱)が俳句の季語となっていることをルカさん話したら、こんな句が送られてきた。
床虱
少子化無縁の
繁殖力
たしかにトコジラミのビッグマザーは子沢山だよね……
*****
これまでのいきさつ:
我が家にトコジラミがいる。
夏日の高温の車内で寝具のトコジラミを撃退できないか実験していたトトリ。
そこへ通りがかったお隣の奥様が、「義実家でトコジラミが発生した」という話をしてきた。
*****
床虱
詳しい話を
聞きたくて
「それで……今はどうなっているんですか?」
奥様の義実家さんも、きっと駆除に苦労されていることだろう。
そう思いきや。
「駆除したって言ってましたよ」
アッサリとおっしゃった。
えっ。
駆除できたの?
成功したの?
う、うらやましい……
もっと詳しく!
詳しくお話しくださいなっ!
床虱
どんな対処を
なさったの
「やっぱり業者とか呼ばれたのですか?」
「いえ、業者は呼ばす、自分たちで殺虫剤で駆除したって言ってましたけど」
「えっ、そうなんですか!?」
床虱
殺虫剤で
殺れたのか
あまり話に食いついたらトコジラミ・キャリアだと疑われやしないかとドキドキしつつ。
世間話の範疇のふりをして聞いてみた。
「わたし、よく知らないんですけど、トコジラミって駆除は難しいらしいじゃないですか。でも、効果のある殺虫剤もあるんですね。ちなみに、何の殺虫剤ですか?」
「なんだったかしら。商品名は忘れてしまって」
ちょっと、そこー!
一番大事なとこー!
思い出してー!
床虱
殺れる薬は
何なのよ
奥様は「でも」と話を続けた。
「燻煙剤って言ってましたよ。新しい成分が使われているとか」
そ、それは!
間違いない。
その薬は……
「Z」だ!
床虱
やはり「Z」は
効くのだな!
そんなわけで、車内熱殺実験は上手く行かなかったものの、その実験をしていたおかげで
「Zは効く」
という話を聞くことができたのであった。
「Z」で駆除成功した人の話を聞くのは、実に心強い。
良い話を聞けた!
平然としながらも心の中で小躍りをしていたわたしに向かって、奥様が「そういえば」と思い出したように聞いてきた。
「以前、ご夫婦で何をなさってたの?」
「以前って?」
奥様は、この時のことを聞いてきた。↓
「あ……それは……」
返答に困った。
口割れず
我が家の秘密
床虱
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