「女は女である」で、フランスパンをちぎってワインに浸す! | ボクらの映画めし

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映画に出てきたごはんを作ってみた。なるべくヴィーガン

ジャン=リュック・ゴダール監督、音楽は「シェルブールの雨傘」で有名なミシェル・ルグラン、若く美しいアンナ・カリーナが主役の、あまりにもおしゃれな、1961年製作のフランス映画。

 



恋人とアパートに暮らす、アンジェラ(アンナ・カリーナ)は、踊るようにオーブンのボタンを押したけど、開けてみたら肉は真っ黒こげ。

「半熟卵でも作る?」と言うので、ゆで卵の半熟なのかな、どんなふうに食べのかなと楽しみに観てたんだけど…結局卵を床に落としただけ(笑)

後日のシーンでつくってたのが、目玉焼きの半熟でした。

テーブルの上にはフランスパンが1本、ナイフで切らない!
ナイフで引きちぎりながら、ワインにちょちょっと浸してかじる。

 



うちの近所のお気に入りのパン屋さんユロで、フランスパンを買いながら、この映画のレビューブログにパンの写真を載せると話をたら、「『ぼくの伯父さん』は観ましたか?あの映画のユロ伯父さんから店の名前をもらったんだ」とのこと。観たい!
https://eiga.com/movie/28077/


食べることも、ファッションも、暮らし方も、会話も、この当時の「ヌーベルヴァーグ」と言われる、新しい映画のスタイルのだいじな要素なのでしょう。

セリフと音楽と、街の音が、かぶらないでリズミカルに畳みかけるのも面白い。

演技の中で、ここぞというときに、わたし(観客)と目が合うのがサイコーにすてき。どきっとさせられる。

 


(C)1961 STUDIOCANAL IMAGE - EURO INTERNATIONAL FILMS,S.p.A.


ストーリーやセリフはたわいないもので、

冒頭にアンナ・カリーナが登場して、仕事場(カフェ)にたどり着くまでの寄り道やおしゃべりが長くて

カフェの支配人のような人に何か聞かれて

「まだよ。だって、仕事より大事なことがたくさんありすぎるんだもの」

みたいなことを言う。

映画館出たら、あ~、わたしの服、なんて地味なんだろうとか、

もうちよっと若かったら、今踊りながら歩いたっていいよね、とか思ったけど、やっぱヘンよね、それ。

映画って、ちらっとでも、そんなこと思わせてくれるからいいよね