この統一教会ブログ村でも歴史認識を問題としているブログがたくさんあります。
そういう中でのほとんどのブログの主張は、『統一教会で教えられている「日本が悪かった、韓国の植民地支配は悲惨だった」という内容は間違いだった』というものです。
この部分はみなさん、いろいろな意見があると思います。
この辺りの問題について現状を整理してみます。
まず日本統一教会においては、たいして歴史を教えていないと思います。
それぞれの講師や責任者、それぞれの教会によって差が大きいと思いますが、必ず教えるだろうという部分は、
せいぜい原理講論の内容に沿って、第二次世界大戦当時、日本はサタン側のエバ国家であったこと、サタン側のエバ国家として韓国を植民地支配したこと、それが残虐なものであったことを簡単に述べるということと、
主の路程として文鮮明先生の人生を紹介するときに、独立運動をしていたことが原因で、日本の警察からひどい拷問を受けたことぐらいだろうと思います。
とにかく日本は悪いことをしたんだから、反省しろ、という感じでしょうか。
それに対して統一教会内で、もっと細かく教えているところがあります。
それがまず清平でしょう。最近はかなりそういう話も減りましたが、日本人が韓国に対して悪いことをしてしまったがゆえに、日本人に韓国人の怨みの霊がたくさんついているという話をよく聞いたと思います。従軍慰安婦の霊や強制連行された人の霊がついていると言われました。
その中で詳しくなってくると、歴史が語られましたが、それは歴史を語るというよりも、霊界におけるそういう霊の状況や、そういう霊が地上で経験してきたことを語るという内容でした。
こういう流れとまったく正反対のこと、もしくはかなり違うことを主張している団体が統一グループの中にふたつあります。
それが日本の世界日報と、勝共連合です。
世界日報や勝共連合では、共産主義に対抗するかたちで、右翼と連携してきましたので、その影響が強かったとのだと思われます。
世界日報は世界日報の日刊紙を通じて、勝共連合は「思想新聞」という新聞や『世界思想』という雑誌を通じて、こういう内容とはかなり違う内容を主張してきました。
日本は悪いことをしたのだから、反省しろ、という感じの話はほとんどなく、
日本は悪いことをしたのだから、反省しろ、という論理を利用して、共産主義が浸透してきていることのほうがはるかに問題であり、日本は悪くなかったのだという主張が多いです。
実際に日本共産党や日本社会党（現在の社民党）はかつての日本は悪かったという、はっきりした主張をもっていて、それで日本を共産化しよう、もしくは改革しようというはっきりした目標がありましたから、根拠のない主張ではありません。
だからそういう歴史的な内容は事実ではなくて、共産革命のためのプロパガンダだ、もしくはその影響が大きいという主張です。
たとえば南京大虐殺は中国によるプロパガンダであって、事実ではない、７３１部隊もそんなに悪くない、従軍慰安婦も、その本人にとっては悲劇だったかもしれないが、日本軍や日本政府には責任はない、というような主張です。
世界日報と、勝共連合が直接、そういう主張をしなくても、そういう主張をしている人物、たとえばかの有名な「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーをずらりと執筆陣にすえて、ビューポイントなどを担当させています。またそういう主張の本を非常によい本だとして推薦してきました。
こちらはたくさんの信者を並べておいて、誰かが一定時間語るとか、教育する、という形式ではないので、全体に対して均一の教育というわけにはいきませんが、活字情報ですから情報量も非常に多く体系的に知識が蓄えられていくので、小さな影響力ではありません。
ですから統一教会の信者の中でも、国際情勢に関心をもっている人、世界日報と、勝共連合などに関心があってより多くの情報を得ようとしている人は、どちらかというと、日本は悪くなかったと思っている人が多く、そういうものをあまり読まないで教会の信仰的な指導を純粋に信じてきた人や清平に熱心に通っている（通っていた）人は、どちいらかというと、日本は悪かったと思っている人が多いわけです。
こういう状況ですから、すでに統一教会の中に分裂状態があるわけです。
またインターネットなどで、情報を集めてみると、さらにギャップを感じる人が多いでしょう。
【 なんだ、日本は悪かったと思っていたけれども、悪くなかったじゃないか！！！！
統一教会では日本が悪かったということで、教えられてきたけれど悪くなかったじゃないか！！！】
と思う人が多いと思います。
それでたくさんのブログに書かれていると思います。
これが統一教会の信者（日本人信者）の歴史認識の現状だと思います。
まだ続きます。
http://ameblo.jp/hitosujiniiku/entry-10997717659.html?frm=theme