「ルックバック」をご存知でしょうか。
ジャンプ連載作品「チェンソーマン」で有名な、藤本タツキ先生の読み切り作品が「ルックバック」。
この作品自体は父に勧められて読んで、映画化したということで、父と観に行った。
ありきたりな感想だと思うけど、物語序盤で共感しすぎて涙ぐんだ(笑)
私も絵や漫画に携わった創作活動をしているから、生意気だけど、すごく共感しちゃって…。
幼い頃は、絵を描いたら周りから持て囃されるわけ。
「めっちゃすごいね!漫画家になれるよ!」って本当に言われるの。
大人からも、同級生からも。
それで天狗になっちゃって、私は絵が上手い!って自惚れる。
でも、色々なものを目にしながら成長して世界が広がると、現実が見えてくる。
同じデッサン教室に通っている生徒さんの作品を見せられて、あまりの悔しさに、泣きながら帰った中学生時代。
絵画技法書を買い漁って、必死に人体の構造なんか勉強して…。
本当に、ルックバックの主人公と同じようなことをしていた。
それでも、高校で出会った友人はもっと絵が上手くて同人誌なんか作って売っているし、SNSを見れば何歳も年下なのにプロみたいな人もいるし、同人誌即売会にサークル参加したら、見渡す限り上手い人ばかり…。
嫌でも気づく。私って、下手なんだ。凡才なんだって。
正直もう、絵を描くのが楽しいっていう気持ちより、しんどいっていう気持ちの方が強くて、何度もペンを持つのをやめようと思ったし、挫折を機に諦めようと思った。
それなのに、気がつくとペンを持っているし、挫折したはずなのに、足が勝手に立ち上がっている。
ただの趣味だけど、情熱があって真剣に向き合ってきたから、それなりに悩んでもきた。
だから、ルックバックを観て、序盤でめっちゃ共感して、うるっときちゃった。