V系ファンの現役バンギャである私。
V系といえば、男性バンドマンが派手で奇抜なファッションをしたジャンル。
V系全盛期の90年代と現代の若手バンドでは、ファッションも楽曲も大きく違う。
けれど、素顔がわからないのは今も昔も同じ。
好きなV系バンドのメンバーさんを調べようとすると、予測に「すっぴん」とか出てくる。
私は絶対にクリックしない。
V系バンドは幻想であってほしいし、夢であってほしいし、高嶺の花であってほしい。
現実なんて知りたくない。
顔を白く塗りたくってステージに立っているその姿だけが、私のすべて。
そう思っていたけれど…。
さっき、とんでもないものを見てしまった…。
本命バンドのボーカルが以前に在籍していたバンドを、なんとなく調べていたら、以前のバンドでは顔がまったく違う…!!
え、誰!?って、何度見てもわからない…。
そりゃあ、今のバンドでは顔面白塗りだから、ただの濃ゆいメイクをするよりもはるかに素顔が不明になるけどさ…。
でも、私の中のボーカルは、顔面真っ白で目つきの悪い、化け物みたいなお兄さんなんだよ…(泣)
こんな、平成ギャル男みたいな可愛らしいボーカルなんて知りません…!
私はそっとブラウザを閉じて、見なかったことにしようと遠くを見つめた。
私の知っているボーカルは、編み込みロン毛ヘアで顔面白塗りで極悪目つきの化け物お兄さん…。
そう、それだけがすべて…。