私が中退した通信制高校には、漫画・イラストコースというものがあって、普段の授業とは別に、漫画やイラストについて学べるコースがあった。

 

私もそのコースに加入していたけれど、早々に辞めてしまった。

 

先生に「専門学校と同じ内容が学べて有益なコースだから、辞めない方がいい」と説得されたものの、そもそも私は専門学校に意味を見出していないタイプだったから、余計に辞める決心がついた。

 

 

コースに入って最初に、大量の画材を買わされた。

 

百均でも揃えられるカッターナイフから、もっと簡単な物で代用できる必要のないものまで。

 

おまけにインクマーカーセットは不良品で、初っ端からカッスカスでインクの出ないマーカーや、蓋を開けた途端にインクが溢れ出して紙を汚してしまうマーカーが何本も。

 

 

授業内容は、円に十字を書いてバランスを取るとか言う、今時小学生でも知っているような初歩中の初歩な絵画技法で、人によっては意味のない技法。

 

まったくの初心者を相手にした内容ばかりで、つけぺんやベタ塗りの練習なんて、プリント一枚やれば課題修了。

 

お手本として描かれているイラストも、決して講師として尊敬されるような画力ではなかったし、憧れる要素のない絵をお手本にするなんて馬鹿馬鹿しい。

 

楽しくもなければ、何も身につかない。お金と時間ばかり取られていく。

 

 

大体、専門学校に行ったからと言って、必ず結果がついてくるとは限らないし、専門学校卒も美大卒も、結局は絵で食べていけない人がほとんどだと聞く。

 

逆に、人に習ったことはなくても、憧れのアーティストを追い続けたり、色々なものを自ら吸収して、情熱のままに好きなものを描いてきた人間が、なんだかんだ成功している例もある。

 

だから、個人的に専門学校に意味はないと思っていて、「専門学校と同じ内容が学べる…」とか言われても、尚更、続ける意味がないとしか思えない。

 

 

こんなのは、学生の夢を金に変えている、大人のビジネス。

 

大人は夢を叶えてくれやしない。

 

夢を応援しているようで、バカ高い応援料を搾り取られている。

 

 

ただ、だからと言って専門学校生をバカにしているわけではない。

 

あくまで”私”にとってはそうなだけで、だから”私”は通わないって言っているだけ。

 

各々学びたいことがあるから専門学校に行っているはず。それを否定する権利はない。

 

 

あの通信制高校のやり方に、未だにイラっとしている…。