ストーリ6【簿記部先生の授業その1】

(登場人物)
ヤマダ君:AC高校簿記部のエース
サトウさん:AC高校簿記部の
      マドンナ
タナカ君:簿記に興味を持ちなん
     となく簿記部に入部
スズキ先輩:簿記部の部長
先生:簿記部の顧問


<これまでのストーリー>
友人に誘われて簿記部に入部した
タナカ君。

簿記部の部室にいたスズキ先輩
から簿記の初歩について教わる。

先輩によれば、簿記では2つの
情報を入手するためのものだ
そうだ。

(過去の記事)
【タマゴを100円で買ったら】


そうこうしているうちに、
いよいよ、簿記部顧問の先生
による新入部員向けの簿記講義
が始まった。

さあ、読者のあなたも、
この講義を聞いてみよう!

キーン、コーン、カーン
コーン

学校の始業ベルが鳴る。

「え~それでは、新入生向け
アンド、普通科の生徒向けに
簿記入門の講義を行いたいと
思います。」


タナカ君は、先生の「普通科
の生徒向け」という言葉を聞いて
「ゲッ俺のことか」と思った。

~簿記部顧問の先生の授業~

1、お店の経営に必要な情報って何だろう

ここで例えば、お店を開くとします。
このとき、お店を上手く経営するため
にはどのような情報がいるでしょう
か?

『儲かっているかどうかという情報』
お店の経営に必要な情報としては、
やはり、「儲かっているかどうか」
ということが挙げられるのではない
でしょうか。

このような情報は、お店の収入から
支出を差引くことで通常計算するこ
とができます。
 
  計算式:儲け=収入-支出

ところで、このような儲けを出す
ためには、まず売るための商品を
仕入れなければなりません。

そして、商品を仕入れるにはお金
が必要ですよね?

では、このお金はどこから集めて
くるのでしょうか?
 
【お金を集めるにはいくつかの
方法があります。】

①自分でお店に出資するか、誰か
 に出資してもらう方法


②銀行などから借り入れて集める
 方法


 以上のような方法でお金を集めた
として、今度は集めたお金を運用し
なくてはなりません。

例えば、お店の店舗を購入したり、
販売する商品を購入したり、従業員
を雇い入れたりすることにお金を使
ったりします。

 このように、集めたお金で店舗を
購入したり、商品を仕入れたりする
ことでお店の営業を行なうわけです
から、収入や支出をもたらすものは
お店の店舗であったり、商品であっ
たりするということが分かるかと
思います。

 ということは、お店がいくら儲け
たかという情報を得るためには、
さらにお店の財産や借金の状況も
知る必要があるということになり
ます。 

このため、お店の経営をするうえ
で必要な情報とは、以下の2つとい
うことになります。

①お店が儲かっているかどうか
 という情報


②お店の財産や借金などの情報


「ふ~ん。なるほど。スズキ先輩
に習っておいてよかったな。」


ノートを取りながら、そう思う
タナカ君であった。

  先生の授業はさらにつづく