カヴァレリア・ルスティカーナ 二期会60周年記念公演 2012.7.14と16 | Bokensdorfのブログ

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国際結婚から考えた「隠れた構造・隠れた文化」について
加えて「世の中の仕組みは実はこうなっている」について書きます

観に行きました

友達、家族、いとこなど総勢8人で出かけました

併せて「パリアッチ(道化師)」も上演
パリアッチは良かった 
カラフルで現代的で、高橋絵理さんの歌も演技も非常に良くて圧巻でした
※タイトルはこちらではないので詳細は割愛します


カヴァレリア・ルスティカーナは、
タイトルロールの歌は良いんだけれど・・・
あとは良いとこなしのがっかりの出来だった
※合唱と合唱に動きを振り付けたのは良かったがそれは傍流です

演出が「パリアッチ」と同じ人とは思えないほど
暗くて、詰めが甘く、納得できず
サントゥッツアに共感ができず

「こんな演目で二期会は新しい観客を掘り起こせると思っているのか?」

と、がっかり感を味わってしまった。

タイトルロールの歌唱力は良いんだ。

しかし、悲しみを現すのに舞台にうつ伏せに倒れる
という演技を何回しただろうか。

陳腐、クサイ、あきれる、またか・・・


悲しい歌は悲しく唄ってはならないという永遠不滅の真実を
この新進の演出家は分かっていないのである

この歌手【清水華澄さん】が好きな人には
たっぷり歌を聴けて リサイタルだと思えば良いかも知れないが
およそ村娘とは思えない年齢と容姿の歌手が
舞台の床に倒れ込むばっかりの演技には
感情移入はできず同情心も生まれませんでした


これでS席18000円のチケットをこれからも買おうと思う人は
8人中ひとりもいませんでした。


舞台両翼のS席や階上の後方の席がほぼガラガラだったのが
この舞台の評価を象徴しているように感じた。


観客に若い男性がほとんどおらず
老年層が目立つのも大変気になりました。

このままで良いのか 二期会。



ところで今日は この演目をくさすのが主旨ではなく
実は
これに出て来るローラ(人妻)のことが話題なのです

このローラが、

【ストーリーを知らない人の為に以下に引用】

兵役帰りの青年が、恋人だった女性が馬車屋の妻となっているのを知り、若い村娘と婚約したことから悲劇が始まる。元恋人は村娘に嫉妬し、青年を誘惑する。不義を知った村娘は事実を馬車屋に告げて話は急転直下。青年は婚約者の後見を母に託して馬車屋との決闘に挑み、息を引き取る。
2012.7.11 産経ニュース記事から


この馬車屋の妻になったのがローラですね。

サントゥッツアが「若い村娘」です。

演出した人は「ローラには飛び切りの美人を配役しないとならないと思った」そうですが
一方で、サントゥッツアがどういう配役であるべきかは、誰でも想像がつくと思う。

可憐でひとりぼっちで頼る人のいないか弱い存在


ローラには今回澤村翔子さんが配役されたが、逆でも良かったんじゃないかと思う

そこが今日のポイントではなく...


美人だけれどおよそ「悪女」とはほど遠いキャラクタの澤村翔子さんがどのようにローラを演じるのか、というのが結構話題になったと思うんだが、同時に「ローラは悪女なのか」という疑義も話題になったけれど、

そのことについて本人が興味深い事を書いているのを読みました

こちら(←リンク)【本人のブログ】


要するに、ローラは悪女ではなく
(悪女ではないという雰囲気は当日の演技にもたいへんよく出ていましたが)
『シェルブールの雨傘』のカトリーヌ・ドヌーヴだ
という意味なのですね。


それは、大いに納得+共感できる解釈です
※解釈とは何か(←リンク)


新進の演出家よりよっぽどローラを深く理解している

監督より女優の方が役を理解しているのは珍しい事ではないです



二期会の行く末を
演目を見て心配になり
歌手を見て未来を信じる気になったり

そういう演奏会でした






2012.7.14と16
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二回とも観に行きました
馬車屋役の歌手はひどかった
初日は歌詞をど忘れ
二日とも同じ所をテンポ通り唄えず

あんなのを澤村翔子とペアにするなんて
お金を返してもらいたい>二期会




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