9. 子供を持って思う事/ 愛情表現 | Bokensdorfのブログ

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国際結婚から考えた「隠れた構造・隠れた文化」について
加えて「世の中の仕組みは実はこうなっている」について書きます

■ 愛情表現

「日本人は愛情表現が足りない」と言われることがある。

「外国にはハグの文化があるが日本は違う」などと聞くこともある。


いとこ(パリ在住)が日本を発つ時、
両親とわかれるときに
「別れをどう表現して良いか、親子ともに迷った」
と言っていた。

ハグでもすれば良いのに、できない。


日本人がもともと愛情表現をしない民族である、という訳ではないと思う。

昔、美智子妃殿下が、
まだ幼い浩宮を皇室教育のために暫く送り出して別々に暮らさなければならなくなったとき、
浩宮の侍女にこう伝えたというニュースを見た記憶がある。
「一日に一回は、しっかり抱きしめてやって下さい。」

わざわざニュースで取り上げたくらいだから当時の人も共感したのだろう。


日本の中学生が荒れている、とよく報道される。
そんな子供の親はどうしているんだ、と思うが、
それは愛情表現がおかしくなっているのではないか、という気がする。
時々抱きしめてやったらどうなのか。


義理の妹(ドイツ人です)は、たまーに会うと、しっかり抱きついてくれる。
そういう習慣が無いからどぎまぎしたが、気持ちが通じていいものだなぁ、と思うようになった。
日本人同士でも同じだと思う。

人間、いくつになろうと、抱いてもらうのはうれしいものではないか?
あの人のぬくもり、生きていてもっとも心地よいことのひとつではないか。

他にも「人前で手をつながない」とか、
「赤ん坊に抱き癖をつけてはいけない(そもそも抱き癖というものには根拠が無い)」とか、
日本には愛情表現の邪魔をする「しちゃいけないこと」があるような気がする。

人前でキスができないのも、自分も同じものに縛られているのだろう。
子供にはそんな縛りを受けずに愛情表現をしてやりたいと思う。



日本の美 2011年 晩秋

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