マイナンバーカードを健康保険証として利用すると「窓口負担」が低くなる!?
2023 9/28(木) ファイナンシャルフィールド 執筆者:柘植輝 行政書士
◆マイナカードのお得な使い方とは?
すでに多くの方がマイナンバーカードを作成していることと思いますが、作成した方は、それを使いこなすことができているでしょうか。
せっかく作ってもその後は使わずにそのまま、という方も少なくないはずです。そこで、マイナンバーカードのお得な使い方について確認していきます。
◆健康保険証として利用することで窓口での負担が軽くなる
マイナンバーカードは、マイナポータルを通じて所定の手続きをすることで、健康保険証として利用することができます。
マイナンバーカードを健康保険証として利用すると、窓口で負担する医療費が通常よりも安くなります。
具体的には、令和5年4月から12月までの間であれば、初診の場合、本来18円かかる診療報酬の加算の窓口負担額が6円にまで軽減されます。
また、再診の場合は6円かかる診療報酬の加算額が0円となります。調剤の場合であれば、12円かかるところが3円になります。
◆劇的に医療費の負担が小さくなるというわけではありませんが、
頻繁に医療機関を利用する方にとってはうれしいメリットです。
令和6年1月以降も、軽減される金額の幅こそ減少しますが、初診や調剤においては引き続き窓口での負担を小さくすることができます。
また、マイナンバーカードは医療機関に設置されている機器で読み取るだけで、簡単に健康保険証として利用できます。
特段難しい手続きもなく、医療費にかかる負担を小さくできるという点で、このように利用するとお得です。
ただし、マイナンバーカードを健康保険証として医療機関で利用するには、医療機関側にて専用の機器が設置してあることが条件になります。
受診する医療機関で利用することができるかどうかは、厚生労働省のホームページにある「健康保険証利用参加医療機関・薬局リスト」をご確認ください。
なお、確認するタイミングなどによっては上記のリストに最新の内容が反映されていないこともあるためご注意ください。
◆健康保険証として利用することによるその他のメリットは?
マイナンバーカードを健康保険証として利用することには、金銭面以外にもメリットがあります。
そのひとつが「特定検診の情報や、これまで処方された薬の情報を、マイナポータル上からいつでも確認できる」というものです。
それによって、自分がいつ、どこの病院にかかり、どんな薬を処方されたか、などのことが、簡単に確認できるようになります。
また、薬に関する情報は電子版のおくすり手帳とも連携でき、おくすり手帳の利便性を向上させることもできます。
さらに、高額療養費制度を利用する場合には「窓口での支払いにおいて「限度額適用認定証」を提示しなくても、限度額を超える支払いが免除される」というメリットを享受することができます。
自身の健康状態の管理に関心が高い方や、高額療養費制度を利用する方は、マイナンバーカードを健康保険証として利用することで、より利便性を向上させることができます。
◆各種証明書をコンビニで、役所よりも安く取得できる
医療費の負担軽減と同等以上に見逃せないのが、住民票の写しや印鑑登録証明書、課税証明書など「各種証明書をコンビニのマルチコピー機で取得できるようになる」という点です。
平日の昼間に時間を作って役所まで取りに行くことなく、基本的に6時30分から23時までの間、各種証明書が近所のコンビニで取得できるようになります。
それに加えて、手数料も役所の窓口で取得する場合よりも100円安くなります。
例えば住民票を取得する際は、窓口では通常300円の手数料がかかりますが、コンビニではそれが200円になります。
◆マイナンバーカードは、使いこなせば便利でお得なカードになる
マイナンバーカードは、うまく使いこなすことで、窓口で負担する医療費を軽減させられ、各種証明書を手軽に、かつ100円安く取得できるようになります。
それに加えて、特定検診や薬の処方に関する情報など健康に関する情報も自分で管理しやすくなる、などといった利便性を享受することができます。
マイナンバーカードには、これらのほかにも便利な機能が充実しています。これを機に、マイナンバーカードの有効利用について検討してみてもいいかもしれません。
ファイナンシャルフィールド編集部